病気の解説
埋伏歯
受診の目安
- いちばん奥の歯ぐきの腫れや痛みをくり返すとき
- 炎症が広がり、顔が腫れたり、口が開けにくくなったりしたとき
- 親知らずが斜めや横向きに半分だけ出ていて、手前の歯との間がみがきにくいとき
- 生え替わりの時期を過ぎても、生えてくるはずの歯が出てこないとき
相談先は歯科、または歯科口腔外科です。埋まっている歯の向きや状態は、外から見たり症状を感じたりするだけでは判断できません。歯科で診察を受けて確かめましょう。なお、親知らずはもともと生えてこない人も多く、生えないこと自体が異常とは限らないとされています(日本口腔外科学会)。
基本
埋伏歯とは
歯があるのに、あごの骨や歯ぐきの中に埋まったまま、ふつうに生えてこない状態を埋伏歯といいます(日本口腔外科学会)(MSDマニュアル家庭版)。永久歯は乳歯に比べて、生え方の異常が起こりやすいとされます(日本口腔外科学会)。埋伏歯になる歯のほとんどは親知らず(智歯)です(MSDマニュアル家庭版)。
起こりうる症状・問題
完全に埋まっていて何も感じないこともあります。一方で、次のような問題につながることがあります(日本口腔外科学会)(MSDマニュアル家庭版)。
- 親知らずのまわりの炎症(智歯周囲炎):歯が生えきらず歯ぐきが一部かぶさったままになると、汚れがたまって炎症が起きやすくなります。20歳前後の若い人に多いとされ、くり返すことがあります。周囲に広がると顔が腫れたり口が開けにくくなったりします(日本口腔外科学会)。
- 手前の歯のむし歯:斜めや横向きの親知らずがあると、その手前の奥歯(第二大臼歯)の後ろ側に汚れがたまり、深いむし歯ができることがあります(日本口腔外科学会)。
- 歯並び・かみ合わせへの影響(日本口腔外科学会)
- まれな変化:埋まった親知らずから、液体のたまった袋(嚢胞)や腫瘍ができることがあります(日本口腔外科学会)。
原因・なりやすい要因
歯が並ぶスペースが足りないことが大きな理由です。あごに余裕がないと、新しい歯が生え出る場所がなくなります(MSDマニュアル家庭版)。親知らずは、ほかの歯よりかなり遅れて、いちばん奥に生えてくるため、生える途中で妨げられやすいとされます(日本口腔外科学会)。乳歯が抜ける前後に、本来生えるはずの場所へ別の歯が動いてしまうことも原因になります(MSDマニュアル家庭版)。
治療
治療
- 抜歯:斜めや横向きで半分埋まっている親知らずや、埋まったままの親知らずは、原則として抜歯の対象とされます(日本口腔外科学会)。親知らずはかむためにほとんど使われず、感染を起こすこともあるためです(MSDマニュアル家庭版)。
- 麻酔と場所:多くは歯科医院で、局所麻酔や鎮静薬を使って行われます。状態によっては病院で全身麻酔による手術となることもあります(MSDマニュアル家庭版)。
- 炎症が起きているとき:まず抗菌薬や痛み止め、うがい薬などで炎症を抑えます。落ち着いたあと、かぶさった歯ぐきを切り取ったり、生える位置に問題がある・炎症をくり返す場合は抜歯したりします(日本口腔外科学会)。
抜歯を受けるときの注意
具体的な注意は、治療を受ける医療機関の指示を優先してください。
- 抜歯は手術の一つです。心臓の病気、高血圧、肝臓の病気、糖尿病、血液の病気などがある人は、事前に必ず伝えてください(日本口腔外科学会)。
- 血液を固まりにくくする薬を飲んでいる人は、自己判断で中止せず、内科の主治医と歯科医の相談のうえで進めます(日本口腔外科学会)。
- 前日は十分に眠り、体調を整えて受けることが勧められます(日本口腔外科学会)。
- 抜歯後は渡された注意事項に従い、気になる変化があれば早めに電話などで相談します(日本口腔外科学会)。
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出典
日本口腔外科学会「歯および歯周疾患(埋伏歯・智歯周囲炎)」・「手術、手技に関して(抜歯)」 / MSDマニュアル家庭版「埋伏歯」
内容の確認日:2026-10-13(次回確認予定 2027-04-13)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。