新生児や乳児が胎児期に母体から受け取った抗体は次のどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第111回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
IgGは、胎盤を通過できる唯一の免疫グロブリンであり、母体から胎児へ移行して、新生児に受動免疫を付与する。これにより、新生児は出生後数ヶ月間、さまざまな感染症から防御される。この受動免疫は、新生児の免疫系が十分に発達するまでの間、重要な保護機能を提供する。
選択肢ごとの解説
- 1. IgAは主に粘膜免疫に関与し、母乳を介して新生児に移行するが、胎盤を通過して胎児に直接移行する主要な抗体ではない。正しくは:IgAは母乳を介して乳児に移行するが、胎盤を通過しない。選びやすい理由:母乳による免疫も重要なので混同しやすい。混同注意:IgAが母乳免疫に関わることは知っているが、胎盤通過するかどうかは曖昧。
- 2. IgDはB細胞の表面に存在し、抗原レセプターとして機能するが、胎盤を通過する抗体ではない。その生理的役割については不明な点が多い。正しくは:IgDは胎盤を通過しない抗体である。選びやすい理由:他の主要な免疫グロブリンとの機能の違いが不明瞭だと選択肢に入り得る。混同注意:IgDの役割自体を知らないか、他の抗体との違いが曖昧。
- 3. 正解。IgGは唯一、胎盤を通過できる抗体であり、母体から胎児へ移行することで、新生児が生後数か月間、感染症から保護される受動免疫を提供する。正しくは:この選択肢は正しい。選びやすい理由:正しい知識があれば迷わない。混同注意:他の抗体との胎盤通過性の違いが不明瞭。
- 4. IgMは初期免疫応答で産生される抗体で、分子量が大きいため胎盤を通過することはできない。新生児自身の感染兆候として検出されることがある。正しくは:IgMは胎盤を通過できない抗体である。選びやすい理由:初期免疫に関わるため、新生児期と関連付けがち。混同注意:IgMが初期応答抗体であることは知っているが、胎盤通過性については誤解している。
国試ポイント
免疫グロブリンの特性と胎盤通過性に関する知識が問われている。特に新生児の受動免疫獲得メカニズムを理解しているかが重要。
混同注意
各免疫グロブリンの主要な機能(IgAの粘膜免疫、IgMの初期応答など)は知っていても、胎盤通過性という特定の性質と結びついていない場合に迷いやすい。
次に同じ論点が出たら
新生児の免疫に関する問題では、受動免疫の種類(胎盤経由、母乳経由)と能動免疫の発達段階を区別できるか、また各免疫グロブリンの役割を正確に理解しているかが次のステップで問われる。
関連知識
母乳による免疫(IgA)、新生児の免疫系の未熟性、受動免疫と能動免疫の違い、ワクチンによる免疫獲得メカニズム。