末梢神経と体表からの触知部位との組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第54回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
尺骨神経は肘関節の後内側を走行し、上腕骨内側上顆と肘頭の間にある溝(尺骨神経溝)を通過します。この部位では皮膚直下にあり、体表から容易に触知できます。
選択肢ごとの解説
- 1. 腕神経叢は深部に位置するため、体表から触知することは困難です。胸鎖乳突筋の胸骨頭と鎖骨頭の間には、内頸静脈や総頸動脈などが触知可能です。正しくは:腕神経叢は触知困難。胸鎖乳突筋の胸骨頭と鎖骨頭の間は、内頸静脈や総頸動脈などの拍動が触知される。選びやすい理由:頸部に神経が集まっているイメージから、この部位に何か触知できる神経があると誤解しやすいです。混同注意:内頸静脈や総頸動脈、あるいは他の頸部リンパ節など。
- 2. 正中神経は上腕において、上腕動脈とともに上腕二頭筋の内側溝を走行し、深部に位置するため体表から触知することは困難です。正しくは:正中神経は上腕深部を走行し触知困難。選びやすい理由:上腕の主要な神経の一つであるため、どこかで触知できるのではないかと推測しやすいです。混同注意:上腕二頭筋や上腕動脈の触知部位。
- 3. 正解。尺骨神経は肘関節後内側で上腕骨内側上顆と肘頭の間の尺骨神経溝を走行し、体表から容易に触知できます。選びやすい理由:肘の内側を通る主要な神経であるため、触知可能であると推測しやすいです。混同注意:内側上顆や肘頭の骨性ランドマーク。
- 4. 脛骨神経は内果とアキレス腱の間にある足根管を走行しますが、深部に位置するため体表から触知することは困難です。正しくは:脛骨神経は足根管内を走行し触知困難。選びやすい理由:足関節の内側を通る主要な神経であるため、触知可能であると誤解しやすいです。アキレス腱は触知可能です。混同注意:アキレス腱や後脛骨動脈の触知部位。
- 5. 総腓骨神経は膝窩の浅層を走行しますが、半腱様筋腱は膝窩の内側に位置するハムストリングスの一つであり、総腓骨神経は膝窩の外側縁を下行し腓骨頭の周囲を回ります。半腱様筋腱の内側では触知できません。正しくは:総腓骨神経は膝窩外側縁から腓骨頭周囲で触知可能。選びやすい理由:総腓骨神経が膝窩部で比較的浅いところを通るため、触知可能であるという知識と混同しやすいです。位置が誤っています。混同注意:総腓骨神経の実際の触知部位(腓骨頭頸部)や、膝窩部にある他の構造物。
国試ポイント
主要な末梢神経の走行と触知可能な部位を正確に覚えることが重要です。特に、神経が骨の突出部の間を走行し、体表に近接する部位は触知点として出題されやすいです。
混同注意
神経の触知部位と血管の触知部位、または筋の起始・停止部が混同されやすいです。特に解剖学的位置関係を正確に把握する必要があります。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出題された場合、各末梢神経の走行図を頭に描き、特に骨の突起や筋の間に神経が位置しているかを再確認して判断します。
関連知識
橈骨神経溝、腓骨頭周囲の総腓骨神経、頸部での総頸動脈の触知部位など、他の触知可能な解剖学的ランドマークも合わせて学習すると良いでしょう。