嚥下反射時に活動する筋の中で舌骨下降作用があるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第56回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
甲状舌骨筋は舌骨下筋群の一つで、甲状軟骨から舌骨に付着しており、舌骨を下降させる働きがあります。嚥下反射の際には、まず舌骨上筋群が舌骨と喉頭を挙上させ、食道入口部を開放し、誤嚥を防ぎます。その後、舌骨下筋群が収縮して、挙上した舌骨と喉頭を元の位置に戻す役割を担います。この下降作用を持つ筋肉が甲状舌骨筋です。
選択肢ごとの解説
- 1. 顎舌骨筋は舌骨を挙上させたり、後方へ引いたりする作用があります。嚥下反射の初期段階で舌骨を上方に持ち上げることで、舌と口蓋が閉鎖し、食塊を咽頭へ送り込むのを助けます。正しくは:舌骨を挙上させる筋である。選びやすい理由:嚥下に関わる筋であるため、舌骨の動きを直接操作すると考えやすい。混同注意:舌骨上筋群と舌骨下筋群の区別。
- 2. 顎二腹筋は舌骨を挙上させたり、下顎を開いたりする作用があります。舌骨上筋群の一つで、嚥下時に舌骨を引き上げ、喉頭の挙上にも寄与します。正しくは:舌骨を挙上させる筋である。選びやすい理由:嚥下反射に関与する代表的な筋肉の一つであるため。混同注意:舌骨上筋群と舌骨下筋群の区別。
- 3. 茎突舌骨筋は舌骨を挙上させたり、後方へ引いたりする作用があります。舌骨上筋群の一部で、嚥下時に舌骨を上方および後方に動かすことで、咽頭腔の拡大や喉頭挙上を助けます。正しくは:舌骨を挙上させる筋である。選びやすい理由:嚥下反射に関わる他の舌骨上筋群と混同しやすい。混同注意:舌骨上筋群と舌骨下筋群の区別。
- 4. 正解。甲状舌骨筋は、舌骨下筋群に属し、舌骨を甲状軟骨に引き下げる作用があります。嚥下反射の後期において、挙上した喉頭を元の位置に戻す、すなわち舌骨を下降させる役割を担います。また、喉頭を挙上させる作用もありますが、舌骨下降作用も明確に持っています。
- 5. オトガイ舌骨筋は舌骨を挙上させたり、前方へ引いたりする作用があります。舌骨上筋群の一つで、嚥下時に舌骨を前上方に引き上げることで、食塊の通過を助けます。正しくは:舌骨を挙上させる筋である。選びやすい理由:嚥下に関わる重要な筋肉であるため、舌骨を動かすという点で正解と誤認しやすい。混同注意:舌骨上筋群と舌骨下筋群の区別。
国試ポイント
嚥下に関わる主要な筋肉群(舌骨上筋群・舌骨下筋群)のそれぞれの作用(挙上・下降)を正確に理解しているかが問われます。特に、どの筋肉がどの方向へ舌骨を動かすか、個別の筋の作用を把握している必要があります。
混同注意
舌骨上筋群(顎舌骨筋、顎二腹筋、茎突舌骨筋、オトガイ舌骨筋)は主に舌骨を挙上させる作用があるため、舌骨下降作用を持つ舌骨下筋群(甲状舌骨筋、胸骨舌骨筋、肩甲舌骨筋、胸骨甲状筋)と混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出題された場合、舌骨上筋群と舌骨下筋群の個々の筋肉名とその主な作用(挙上または下降)を正確に識別できるかを確認する。特に、例外的な作用を持つ筋肉や、複数の作用を持つ筋肉に注意する。
関連知識
嚥下反射は、口腔期、咽頭期、食道期の3つの段階に分けられ、それぞれ異なる筋肉群が連携して機能します。舌骨の位置はこれらの段階において重要な役割を果たし、喉頭蓋の閉鎖、食道入口部の開放、誤嚥防止などに寄与します。特に、舌骨上筋群が舌骨を上方に、舌骨下筋群が舌骨を下方に動かすという基本的な作用を理解しておくことが重要です。