交感神経の作用はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第55回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
交感神経は身体を活動・興奮状態に導く神経であり、気管支を拡張させることで呼吸量を増やし、活動に必要な酸素供給を促進します。
選択肢ごとの解説
- 1. 交感神経は瞳孔を散大させる作用があります。瞳孔を縮小させるのは副交感神経の作用です。正しくは:瞳孔を散大させる。選びやすい理由:自律神経の作用は対照的なものが多いため、交感神経と副交感神経の作用が混同しやすいです。混同注意:副交感神経による瞳孔括約筋の収縮と混同しやすい。
- 2. 交感神経は膀胱括約筋を収縮させ、膀胱壁を弛緩させることで排尿を抑制します。排尿を促進するのは副交感神経の作用です。正しくは:排尿を抑制する。選びやすい理由:排尿反射に関わる神経なので、一見すると交感神経も促進に関わると誤解しやすいかもしれません。混同注意:副交感神経による排尿筋の収縮と混同しやすい。
- 3. 正解。交感神経は気管支平滑筋を弛緩させることで、気管支を拡張させます。これにより空気の取り込み量が増加し、身体活動に適した状態になります。
- 4. 交感神経は心拍数を増加させ、心筋の収縮力を高めます。心拍数を減少させるのは副交感神経の作用です。正しくは:心拍数を増加させる。選びやすい理由:自律神経の作用は多くの場合、互いに拮抗しているため、どちらの作用か迷うことがあります。混同注意:副交感神経(迷走神経)による心拍数減少作用と混同しやすい。
- 5. 交感神経は胃腸の運動や消化液の分泌を抑制します。胃腸の動きを促進するのは副交感神経の作用です。正しくは:胃腸の運動を抑制させる。選びやすい理由:活動時に代謝が高まることから、消化器系の機能も活発になると誤解する可能性があります。混同注意:副交感神経による胃腸運動促進作用と混同しやすい。
国試ポイント
自律神経系(交感神経と副交感神経)の各臓器・器官に対する作用を正確に理解しているかが問われる基本的な問題です。特に、拮抗する作用を持つ臓器については注意が必要です。
混同注意
交感神経と副交感神経の作用は多くの器官で拮抗するため、どちらが促進的でどちらが抑制的かを混同しやすい。特に、瞳孔、心拍数、消化管運動、膀胱機能、気管支など、基本的な器官への作用は確実に覚える必要があります。
次に同じ論点が出たら
この論点が出題された場合、次は特定の疾患(例:自律神経失調症、パーキンソン病など)における自律神経系の異常、または薬物療法が自律神経に与える影響など、応用的な知識を問う問題が出題される可能性があります。また、より詳細な各受容体(α、β、ムスカリンなど)とその効果についても問われるかもしれません。
関連知識
自律神経は、交感神経と副交感神経から構成され、内臓機能や恒常性の維持を司ります。交感神経は主に「闘争と逃走(fight or flight)」反応に関与し、身体を活動的な状態に適応させます。副交感神経は「休息と消化(rest and digest)」反応に関与し、身体を休息・回復状態に導きます。各臓器への作用は一覧で覚えておくことが重要です。