他の認知症と比較して、Lewy小体型認知症患者にみられやすいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第58回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
レビー小体型認知症は、認知機能の変動、幻視、パーキンソン症状(静止時振戦、寡動、姿勢反射障害など)を中核症状とする認知症です。特に静止時振戦はパーキンソン病に特徴的な運動症状であり、レビー小体型認知症においても高頻度に観察され、他の認知症との鑑別に非常に重要です。
選択肢ごとの解説
- 1. レビー小体型認知症で失行がみられることはありますが、アルツハイマー型認知症などで初期から顕著に現れることが多く、レビー小体型認知症に特異的、あるいは他の認知症より目立ちやすい症状とは言えません。正しくは:アルツハイマー型認知症などで初期から顕著にみられやすいのは動作の障害(失行)である。選びやすい理由:認知症全般でみられる症状として広くとらえ、選びやすいかもしれません。混同注意:アルツハイマー型認知症の中核症状
- 2. レビー小体型認知症でも病状が進行すると失語が見られることがありますが、アルツハイマー型認知症や前頭側頭型認知症に比べると初期からの出現頻度は低いとされています。特に他の認知症と比較して「目立ちやすい」特徴ではありません。正しくは:アルツハイマー型認知症などで初期から顕著にみられやすいのは言葉の障害(失語)である。選びやすい理由:認知症の中核症状として「失語」が挙げられるため、誤って選択しがちです。混同注意:アルツハイマー型認知症の中核症状、または前頭側頭型認知症における言語症状
- 3. 失認も認知症で広く見られる症状であり、特にアルツハイマー型認知症で初期から出現することが多いです。レビー小体型認知症に特異的に目立ちやすい症状とは言えません。ただし、レビー小体型認知症では幻視が特徴的であり、これは視空間認知障害と関連することがあります。正しくは:アルツハイマー型認知症などで初期から顕著にみられやすいのは認識の障害(失認)である。選びやすい理由:認知症の中核症状として「失認」が挙げられるため、誤って選択しがちです。レビー小体型認知症の幻視と混同して、視覚性の認識障害があるため選びやすいかもしれません。混同注意:アルツハイマー型認知症の中核症状、またはレビー小体型認知症の幻視
- 4. 尿失禁は認知症が進行した際や、高齢者に多く見られる症状ですが、レビー小体型認知症に特異的であったり、初期から他の認知症より特に目立ちやすい特徴ではありません。むしろ、パーキンソン病の自律神経症状の一部として見られることはありますが、認知症の鑑別点としては優先度が低いことが多いです。正しくは:尿失禁は認知症が進行した際や高齢者によく見られる症状である。選びやすい理由:高齢者の一般的な症状であり、進行した認知症患者では見られるため、選択肢としてあり得ると思ってしまうかもしれません。混同注意:認知症の進行期における合併症、またはパーキンソン病の自律神経症状
- 5. 正解。レビー小体型認知症は、パーキンソン病と病理学的に共通する部分が多く、パーキンソン症状を呈することが特徴です。静止時振戦はパーキンソン病の主要な運動症状の一つであり、レビー小体型認知症患者に高頻度で見られます。他のタイプの認知症(アルツハイマー型など)では通常見られないか、見られてもごく稀であるため、レビー小体型認知症を特徴づける重要な手がかりとなります。
国試ポイント
レビー小体型認知症の診断基準における中核症状、特にパーキンソン症状に関する知識が問われています。他の認知症(特にアルツハイマー型認知症)との鑑別点として、レビー小体型認知症に特徴的な症状を正確に理解しているかが重要です。
混同注意
アルツハイマー型認知症の中核症状(記憶障害、失語、失行、失認など)や、前頭側頭型認知症の行動・言語症状と混同しやすいです。パーキンソン病とレビー小体型認知症の鑑別(認知症発症とパーキンソン症状発現の時期関係など)も関連知識として重要です。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出た場合、レビー小体型認知症の他の特徴的な中核症状(認知機能の変動、幻視、レム睡眠行動障害)や、アルツハイマー型認知症や血管性認知症など他の認知症との鑑別点(特に初期症状)について問われる可能性が高いです。また、治療薬(ドネペジル塩酸塩など)や禁忌薬(定型抗精神病薬)に関する問題も想定されます。
関連知識
レビー小体型認知症の主要な臨床的特徴として、認知機能の変動、繰り返し出現する具体的で詳細な幻視、パーキンソン症状(寡動、歯車様硬直、姿勢反射障害、静止時振戦など)、および抗精神病薬に対する強い感受性などが挙げられます。また、レム睡眠行動障害も高頻度に見られます。