原始反射と誘発される運動の組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第58回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・4番(いずれも正解)
解説
【公式の取扱い】この問題は1つを選ぶ形式ですが、公式の正答表では3・4のいずれも正解とされています。 原始反射とその誘発運動は、乳幼児の発達段階を評価する上で重要です。交差性伸展反射は、片側下肢の刺激に対して反対側下肢が伸展する反応であり、歩行の準備段階として理解されます。非対称性緊張性頸反射(ATNR)は、頸部を回旋させた際に顔を向けた側の四肢が伸展し、反対側の四肢が屈曲する特徴的な反応です。
選択肢ごとの解説
- 1. 探索反射は、口角や頬への刺激に対して、刺激された側へ頭を向け口を開く反応です。正しくは:探索反射は、口角や頬への刺激に対して、刺激された側へ頭部を回旋させ、口を開く反応です。選びやすい理由:新生児の反射であること自体は合っているため、他の反射と混同しやすいかもしれません。混同注意:他の反射、例えば非対称性緊張性頸反射(ATNR)の頸部回旋に関連する運動と混同する可能性があります。
- 2. Galant反射は、うつ伏せで体幹の片側を縦に擦ると、刺激された側へ体幹が側屈する反応です。回旋ではなく側屈です。正しくは:Galant反射は、体幹の片側を縦に擦ると、刺激された側へ体幹が側屈する反応です。選びやすい理由:体幹の動きである点は共通しているため、細部の運動方向を見落としやすいかもしれません。混同注意:体幹の動きを伴う他の反射(例えば、より複雑な姿勢反応)と混同する可能性があります。
- 3. 正解。交差性伸展反射は、片方の下肢の足底を刺激すると、反対側の足関節が背屈し、下肢が伸展する反応です。これは立ち直り反応や歩行の準備段階として見られます。正しくは:正答のため修正不要です。選びやすい理由:正答です。混同注意:正答です。
- 4. 正解。非対称性緊張性頸反射(ATNR)は、仰向けで頸部を一方に回旋させると、顔を向けた側の上肢と下肢が伸展し、反対側の上肢と下肢が屈曲する反応です。これは「フェンシングの構え」とも呼ばれます。正しくは:正答のため修正不要です。選びやすい理由:正答です。混同注意:正答です。
- 5. 対称性緊張性頸反射(STNR)の頸部伸展時反応は、上肢が伸展し、下肢が屈曲する反応です。選択肢の記述とは逆になります。正しくは:対称性緊張性頸反射(頸部伸展)では、上肢が伸展し、下肢が屈曲します。選びやすい理由:対称性緊張性頸反射の運動方向は複雑で、頸部屈曲時と伸展時で反応が逆になるため、混同しやすいです。混同注意:対称性緊張性頸反射の頸部屈曲時の反応(上肢屈曲、下肢伸展)と、頸部伸展時の反応(上肢伸展、下肢屈曲)が混同されやすいです。
国試ポイント
原始反射の名前、誘発方法、そしてそれによって引き起こされる具体的な運動の組み合わせを正確に覚えているかが問われます。特に、非対称性緊張性頸反射(ATNR)や対称性緊張性頸反射(STNR)は、頸部の動きと四肢の伸展・屈曲の関係が複雑なため、頻繁に問題として出題されます。
混同注意
各原始反射の具体的な誘発刺激と運動反応の組み合わせ、特に方向性(伸展か屈曲か、側屈か回旋か)が混同しやすいです。また、似た名称の反射(例:非対称性・対称性緊張性頸反射)での反応の違いも混同の元となります。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、各原始反射の『出現時期』と『消失時期』、そして『反射の有無がその後の運動発達に与える影響』に注目して問題が作成される可能性があります。また、より応用的な問題として、特定の反射が残存している場合の臨床像や介入方法が問われることも考えられます。
関連知識
各原始反射の出現時期と消失時期、そしてその消失が遅れた場合に疑われる発達上の問題についても理解しておくことが重要です。また、原始反射が統合されていく過程で獲得される姿勢反射や平衡反応についても関連付けて学習すると良いでしょう。