Scarpa三角の内で触知できる筋はどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第55回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・3番
解説
Scarpa三角(大腿三角)は、上方を鼠径靭帯、外側を縫工筋の内側縁、内側を長内転筋の外側縁に囲まれた大腿前面の解剖学的領域です。この三角の底部(床)は、外側から内側にかけて腸腰筋と恥骨筋によって構成されており、これらの筋肉は深部にあるものの、この領域で触知が可能です。したがって、恥骨筋と腸腰筋が正解となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 大腿直筋はScarpa三角の外側に位置し、大腿四頭筋の一部を構成しますが、Scarpa三角の境界筋ではなく、内部にある触知可能な筋ではありません。正しくは:Scarpa三角の内側には恥骨筋や腸腰筋が存在する。選びやすい理由:大腿前面にある大きな筋肉であり、名称から関連性を感じやすいかもしれない。混同注意:大腿四頭筋群全体の解剖学的位置と、Scarpa三角内の構造を混同している可能性がある。
- 2. 正解。恥骨筋はScarpa三角の底部(床)を構成する筋肉の一つで、大腿動脈の内側に位置しており、触知が可能です。選びやすい理由:他の深部筋と混同しやすいが、これは正解である。混同注意:恥骨筋と他の内転筋群(長内転筋、短内転筋など)の位置関係。
- 3. 正解。腸腰筋(大腰筋と腸骨筋の複合体)はScarpa三角の底部を構成する主要な筋肉の一つであり、その深部に位置しながらも触知することが可能です。選びやすい理由:深部にあるため、触知が難しいと感じるかもしれないが、これは正解である。混同注意:腸腰筋と大腿直筋、あるいは他の股関節屈筋との位置関係。
- 4. 内閉鎖筋は股関節の外旋筋群の一つで、大殿筋の深層にあり、Scarpa三角の非常に深部でかつ、位置的にも関連が薄いため、この領域で触知できる筋ではありません。正しくは:内閉鎖筋は殿部の深層に位置する筋肉である。選びやすい理由:骨盤内の筋肉であるため、大腿部との関連性を漠然と感じやすいかもしれない。混同注意:股関節周囲の深層筋群の解剖学的位置関係。
- 5. 梨状筋は股関節の外旋筋であり、殿部の深層に位置します。Scarpa三角からは遠く、この領域で触知できる筋ではありません。正しくは:梨状筋は殿部の深層に位置する筋肉である。選びやすい理由:殿部にある重要な筋肉なので、他の深部筋と混同しやすいかもしれない。混同注意:梨状筋と他の股関節外旋筋や、坐骨神経との位置関係。
国試ポイント
Scarpa三角の解剖学的境界と、その内部に存在する主要な構造(血管、神経、筋肉)について理解しているかを問う問題です。特に、深部に位置しながらも触知可能な筋の知識が求められます。
混同注意
Scarpa三角の境界を構成する筋肉(縫工筋、長内転筋)と、内部に存在する筋肉(腸腰筋、恥骨筋)を混同しやすい。また、大腿の他の深部筋や殿部の筋肉と混同することも考えられます。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出た場合は、Scarpa三角の境界筋、内容物、そしてその臨床的意義(例:ヘルニア、動脈触知部位)を総合的に問う可能性があります。また、三角を構成する筋の起始・停止や作用、支配神経も確認すべきです。
関連知識
Scarpa三角内の主要な血管(大腿動脈、大腿静脈)と神経(大腿神経)の位置関係。大腿管や大腿輪の解剖学、そしてヘルニアとの関連。