ホメオスターシスを維持する中枢があるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第61回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
視床下部は、自律神経系と内分泌系を統合し、体温、水分量、血糖値、血圧、睡眠、摂食行動など、生体の恒常性(ホメオスタシス)を維持するための非常に広範かつ重要な機能を制御する中枢です。
選択肢ごとの解説
- 1. 下垂体は視床下部の指示を受け、各種ホルモンを分泌して体の機能を調整しますが、ホメオスタシスそのものを維持する中枢ではありません。視床下部が司令塔となり、下垂体はその指令を実行する器官の一つです。正しくは:下垂体は、視床下部からの指示を受け、ホルモン分泌を通じて身体機能の調整を行います。選びやすい理由:ホルモン分泌の中心であるため、身体の調整に関わる部位として選びやすいかもしれません。混同注意:視床下部との連携が密接であるため、役割が混同しやすいです。
- 2. 視床は、嗅覚以外の感覚情報を大脳皮質へ中継する重要な役割を担っていますが、ホメオスタシスの維持を直接的に制御する中枢ではありません。正しくは:視床は、嗅覚を除く感覚情報を大脳皮質へ中継する役割を担います。選びやすい理由:感覚情報の中継点として広範な脳機能に関わるため、ホメオスタシスにも関連するように思えるかもしれません。混同注意:大脳皮質と密接に連携しているため、複雑な生理機能にも関与すると誤解しやすいです。
- 3. 正解。視床下部は、体温調節、水分バランス、摂食・飲水行動、睡眠覚醒、内分泌機能、自律神経機能など、生体のホメオスタシスを維持するための多岐にわたる重要な機能を統合的に制御する最高中枢です。選びやすい理由:複数の生理機能を司るため、その重要性から正答と判断しやすいです。
- 4. 松果体は、メラトニンを分泌して概日リズム(睡眠・覚醒サイクル)の調節に重要な役割を果たしますが、ホメオスタシス全般を維持する中枢ではありません。正しくは:松果体は、メラトニンを分泌し、主に概日リズムの調節に関与します。選びやすい理由:概日リズムも身体の恒常性の一部であるため、関連が深いと選びたくなるかもしれません。混同注意:特定の恒常性維持機能(概日リズム)に関わるため、ホメオスタシス全般の制御と混同しやすいです。
- 5. 脳梁は、左右の大脳半球を結びつけ、情報伝達を行うための神経線維の束であり、ホメオスタシスを直接的に維持する中枢機能はありません。正しくは:脳梁は、左右の大脳半球間の情報連絡を担う神経線維の束です。選びやすい理由:大脳の重要な構造物であるため、主要な機能を持つと誤解しやすいです。混同注意:大脳の様々な機能連携に不可欠であるため、生理機能の調整も行うと勘違いしやすいです。
国試ポイント
脳の各部位の基本的な機能、特にホメオスタシスの維持における視床下部の中心的役割を正確に理解しているかが問われています。他の選択肢の部位が持つ主要な機能との区別が重要です。
混同注意
下垂体(視床下部の下位機能)、松果体(特定の恒常性維持機能)と混同しやすい。それぞれの部位の役割の範囲を正確に把握することが求められます。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出た場合、視床下部がどのような具体的な生理現象に関与しているか、また、他の脳部位(大脳皮質、脳幹、小脳など)がどのような役割を担っているかについて、より詳細な知識が問われる可能性があります。
関連知識
視床下部-下垂体ホルモン、自律神経系(交感神経・副交感神経)、体温調節メカニズム、水分・電解質バランス、睡眠覚醒サイクル、摂食中枢、満腹中枢など。