泌尿器について正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第55回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
男性の尿道は、膀胱から尿を排出する際に前立腺内を通過します。これは男性泌尿器系の重要な解剖学的特徴であり、前立腺肥大症などの疾患で排尿障害が生じる原因となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 尿管口は膀胱尖ではなく、膀胱の底に近い部分である膀胱底部(または膀胱三角の上角)に開口します。膀胱尖は膀胱の最も上前方にある部分で、尿管が直接開口することはありません。正しくは:尿管口は膀胱底部に開く。選びやすい理由:泌尿器系の解剖学的位置関係を正確に覚えていないと、なんとなく正しいように感じるかもしれません。混同注意:膀胱の各部位の名称とその役割を混同しやすい。
- 2. 尿管には逆流防止弁のような構造は存在しません。尿の膀胱への逆流は、尿管が膀胱壁を斜めに貫通し、膀胱が収縮した際に膀胱壁の圧力が尿管を物理的に圧迫することで防がれます(機能的な弁として作用)。正しくは:尿管には物理的な逆流防止弁はなく、尿管の膀胱壁への斜めの進入路が逆流を防ぐ。選びやすい理由:逆流を防ぐ機能があるため、その機能を実現する「弁」があると思い込みやすいです。混同注意:解剖学的な弁と機能的な逆流防止機構を混同しやすい。
- 3. 男性の尿道は約16〜20cmと長く、一方、女性の尿道は約3〜4cmと非常に短いです。この長さの違いは、尿路感染症の罹患率の違いにも影響します。正しくは:男性の尿道は女性に比べて長い。選びやすい理由:なんとなく「逆」を考えてしまう、あるいは男女の解剖学的特徴を曖昧に覚えていると間違えやすい選択肢です。混同注意:男性と女性の尿道の長さや位置関係を混同しやすい。
- 4. 正解。男性の尿道は、膀胱から出てすぐに前立腺を貫通します。この部分を前立腺部尿道と呼び、前立腺肥大症などではこの部分が圧迫され排尿障害を引き起こすことがあります。正しくは:男性の尿道は前立腺を貫いている。選びやすい理由:この事実は基本的な解剖学知識ですが、他の選択肢も泌尿器系の知識として誤りとは断定しにくいと思えるものもあるため、迷う可能性があります。混同注意:男性泌尿器系の解剖学的位置関係、特に前立腺と尿道の関係についての知識が曖昧な場合、他の選択肢との比較で迷うことがあります。
- 5. 内尿道口は、膀胱三角の前角(最も前方)に位置し、そこから尿道へと続きます。膀胱三角の中央部には尿管口が位置し、尿道口とは異なります。正しくは:内尿道口は膀胱三角の前角に開く。選びやすい理由:膀胱三角というキーワードは正しいですが、その中でどの位置に内尿道口があるかを正確に覚えていないと誤りやすいです。混同注意:膀胱三角内の尿管口と内尿道口の位置関係を混同しやすい。
国試ポイント
泌尿器系の基本的な解剖学的位置関係や特徴を問う問題です。特に、男女の解剖学的差異や、各器官の名称と機能を正確に理解しているかが試されます。選択肢の中には、部分的に正しい情報が含まれているかのように見せかける引っ掛けも含まれています。
混同注意
膀胱の各部位(膀胱尖、膀胱底部、膀胱三角)とその開口部(尿管口、内尿道口)の位置関係、および男女の尿道の長さの違い、尿管の逆流防止機構の具体的なメカニズムなどが混同しやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合は、単に名称だけでなく、その解剖学的特徴がどのように機能に関連しているか、あるいは臨床的な問題(例:疾患)とどのように結びつくかを問う設問に注意する。特に、男女差や、機能的な「弁」と解剖学的な「弁」の違いを正確に理解しておくことが重要です。
関連知識
泌尿器系の解剖学(腎臓、尿管、膀胱、尿道)、男女の泌尿器系の構造的差異、排尿のメカニズム、前立腺の機能と疾患(前立腺肥大症など)。