左顔面を図に示す。網かけ部分を支配している感覚神経はどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第55回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
下図の網かけ部分は、頬骨弓の下方、上唇、鼻翼側方、下眼瞼の一部を含む領域であり、これは三叉神経の上顎神経(V2)の支配領域に該当します。眼神経(V1)は額や上眼瞼、下顎神経(V3)は下顎や下唇、側頭部を主に支配します。顔面神経は顔面の運動神経であり、鼓室神経は顔面の皮膚感覚には関与しません。
選択肢ごとの解説
- 1. 眼神経は三叉神経の第1枝であり、眼窩上縁から額、上まぶた、鼻背部の感覚を支配します。問題の網かけ部分は上顎神経の支配領域です。正しくは:眼神経は、額、上眼瞼、鼻背部の感覚を支配する。選びやすい理由:顔面の感覚神経という点は共通しているため、選択肢として考慮されやすいです。混同注意:三叉神経の各枝の支配領域(V1、V2、V3)を混同しやすいです。
- 2. 顔面神経は顔面の運動を支配する神経であり、表情筋の運動に関与しますが、顔面の感覚支配はごく一部(外耳道の一部など)に限られ、広範囲の顔面感覚は支配しません。問題の網かけ部分は上顎神経の支配領域です。正しくは:顔面神経は、顔面の表情筋の運動を主に支配する。選びやすい理由:「顔面」という言葉から直感的に選んでしまう可能性があります。顔面の神経支配全般を問われていると誤解するかもしれません。混同注意:感覚神経と運動神経の区別、特に三叉神経(感覚)と顔面神経(運動)の機能を混同しやすいです。
- 3. 鼓室神経は舌咽神経の枝で、鼓膜の内側(粘膜)の感覚や耳下腺の分泌に関与しますが、顔面の皮膚感覚とは直接関係がありません。問題の網かけ部分は上顎神経の支配領域です。正しくは:鼓室神経は、鼓室内の粘膜感覚や耳下腺の分泌に関与する。選びやすい理由:耳周辺の神経と誤解し、選択肢に挙げられると検討してしまうかもしれません。混同注意:内耳や中耳の神経支配と顔面の皮膚感覚神経を混同しやすいです。
- 4. 耳介側頭神経は三叉神経の第3枝(下顎神経)の枝であり、耳介前部、側頭部、頬骨弓上部の感覚を支配します。問題の網かけ部分とは異なります。正しくは:耳介側頭神経は、耳介前部、側頭部、頬骨弓上部の感覚を支配する。選びやすい理由:三叉神経の枝であるため、顔面感覚に関わることは正しいですが、具体的な支配領域が問題の図と異なるため誤りです。混同注意:三叉神経の各枝の支配領域(V1、V2、V3)を混同しやすいです。
- 5. 正解。上顎神経は三叉神経の第2枝(V2)であり、頬骨部、上顎、上唇、鼻翼、下眼瞼の感覚を支配します。下図の網かけ部分はこの上顎神経の典型的な支配領域と一致します。選びやすい理由:この選択肢が正解であるためには、三叉神経の各枝の正確な感覚支配領域を理解している必要があります。
国試ポイント
本問題は、三叉神経の枝である眼神経(V1)、上顎神経(V2)、下顎神経(V3)の顔面における正確な感覚支配領域の知識を問うものです。特に画像を用いて特定の領域を示すことで、より具体的な解剖学的理解が求められます。顔面神経との機能の違いもポイントになります。
混同注意
三叉神経の3つの主要な枝(眼神経、上顎神経、下顎神経)それぞれの感覚支配領域。また、顔面神経が顔面の運動を支配する神経であることと、三叉神経が顔面の感覚を支配する神経であることの混同。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出題された場合、三叉神経の各枝の感覚支配領域を正確に区別できるか、顔面神経(運動)と三叉神経(感覚)の機能の違いを明確に理解しているかを確認しましょう。画像問題として、異なる部位の網かけや、他の感覚神経(例:大耳介神経など)が選択肢に含まれる可能性も考慮してください。
関連知識
三叉神経痛の好発部位とその原因。帯状疱疹などによる神経節炎の感覚障害パターン。顔面神経麻痺と三叉神経麻痺の鑑別点。