病気の解説
トキソプラズマ症
別名:トキソプラズマ病
受診の目安
トキソプラズマ症では、脳に感染すると脳トキソプラズマ症として、筋力低下や言語障害、視覚障害、頭痛、けいれん、意識状態の変化などがみられることがあります。症状が強くなる・日常生活に支障が出る・経過や治療に不安があるときは、感染症内科に相談してください。通院中の方は自己判断で治療を中断しないでください。
基本
概要
トキソプラズマ症は、免疫機能が正常な人では症状がほとんどなく、自然に回復することが多い病気です。一部の人では、痛みのないリンパ節の腫れや、微熱、だるさ、筋肉痛などの軽い症状が現れることがあります。症状は通常数週間以内に消失します。
主な症状
免疫機能が低下している人では、感染部位によりさまざまな症状が現れることがあります。脳に感染すると脳トキソプラズマ症として、筋力低下や言語障害、視覚障害、頭痛、けいれん、意識状態の変化などがみられることがあります。全身に広がる場合は発疹や高熱、悪寒、呼吸困難、疲労感などが出ることがありますが、これはあまり多くありません。臓器不全に至ることもあります。
検査と診断
診断
トキソプラズマ症の診断は、寄生虫に対する抗体を調べる血液検査が基本です。血液検査のほか、血液や組織、髄液、羊水のサンプルを使って寄生虫の遺伝子を検出する検査を行うことがあります。胎児が感染しているかを調べる場合は羊水の検査を行うことがあります。免疫機能が低下している人で症状がみられない場合でも血液検査が行われることがありますが、進行した場合には偽陰性となる可能性もあるとされています。
治療
治療
免疫機能が正常で症状がみられない人には治療は不要です。症状が重いまたは長く続く場合には、ピリメタミンとスルファジアジン、ロイコボリンの組み合わせが用いられます。副作用を避けるため、薬の選択肢としてクリンダマイシンやアトバコンが使われる場合もあります。治療期間は通常数週間です。免疫機能が低い人や進行した場合には薬の組み合わせや投与期間が長くなることがあります。眼の感染がある人には別の治療が行われることがあります。
経過と生活
予防
妊婦さんや免疫機能が低下している人は、次のような対策で感染を避けます。肉は内部温度を十分に加熱し、可能なら温度計を使います。生のシストが含まれている可能性があるため、生の甲殻類や殺菌されていないヤギミルク、燻製肉、塩漬け肉、乾燥肉などは避けます。果物や野菜は皮をむくかよく洗ってから食べ、生肉を扱うときは手袋を着用します。生肉や鶏肉、魚介類、洗っていない果物や野菜を触れたあとは、洗剤入りのぬるま湯で器具や作業台、手をよく洗います。ネコの糞に汚染されている可能性がある井戸水は避け、ネコのトイレの取扱いには注意します。ネコのトイレの砂を毎日交換するなど、ネコの糞と接触しないよう配慮します。トキソプラズマ原虫のシストはネコの糞中に排出されてから感染を引き起こす可能性があるため、汚染のリスクを減らす対策を心がけます。
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出典
参考: MSD Manuals 家庭版(日本語)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。