病気の解説
大動脈弓閉塞症
受診の目安
大動脈弓閉塞症では、四肢の視診・触診が診断に役立ち、四肢の皮膚や爪床の色を観察し、脈を触知します。症状が強くなる・日常生活に支障が出る・経過や治療に不安があるときは、小児科に相談してください。通院中の方は自己判断で治療を中断しないでください。
基本
概要
大動脈弓閉塞症は珍しい疾患で、大動脈弓離断症よりは出現が少ないとされています。臨床では大動脈弓離断症と似た症状が現れ、上肢には酸素化された血液、下肢には脱酸素化された静脈血が流れるため、下肢の発作的な青白さ(チアノーゼ)が見られることがあります。閉塞している部位の違いにより、左上肢にもチアノーゼが出ることもあります。新生児期には呼吸困難や心不全症状が現れやすく、四肢の脈の触知にも差が生じます。PDDTが狭いと早期からこれらの症状が出やすく、太いと心不全の時期が遅れることがあります。PDDTが閉塞すればショック状態となることがあります。
主な症状
四肢の視診・触診が診断に役立ち、四肢の皮膚や爪床の色を観察し、脈を触知します。上肢・下肢の4か所でSpO2と血圧を測定し、血流動態の変動を確認します。心音にはPDDTに伴う雑音を聴くことがあります。四肢の高低のSpO2を比べるモニタリングは重要です。
検査と診断
診断
心エコー・ドップラー検査で大動脈弓やPDDTの形と機能を評価します。MD-CT(多列検出CT)やMRIも有用で、MD-CTにより大動脈弓閉塞の確定診断がつくとされています。MRIは診断価値が高い一方、新生児・乳児期には深睡眠が必要で監視体制が重要です。新生児・乳児期には心臓カテーテル・心血管造影検査は省略されることが多いです。胸部X線は補助診断として、左心室肥大を示すことがあります。胸部X線では左第1弓の突出は認められません。
治療
治療
治療はPDDTの開存を維持する療法が生命維持に必須とされ、プロスタグランジンE1の持続静注が用いられます。根治術として大動脈形成術が必要とされています。
経過と生活
経過・予後
画像検査の進歩と早期診断・外科的手術成績の向上により、予後は比較的良好とされています。ただし術後には大動脈弁・弁下狭窄が顕性化したり、大動脈弁逆流が生じることがあります。
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出典
参考: 小児慢性特定疾病情報センター(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。