病気の解説
猫ひっかき病
別名:ネコひっかき病、バルトネラ・ヘンセラ菌、猫引っ掻き病
受診の目安
- 猫にひっかかれたりかまれたりしたあと、傷の近く(わきの下、首、足の付け根など)のリンパ節が腫れて痛むとき
- 微熱やだるさなどの症状が続くとき(大阪府)
- 持病や薬の影響で免疫の働きが弱っている人が、猫による傷のあとに体調をくずしたとき(MSDマニュアル家庭版)
相談先は内科(必要に応じて感染症内科)が目安です。受診したときは、猫にかまれた・ひっかかれたことを医師に伝えてください(大阪府)。リンパ節の腫れや発熱はほかの病気でも起こるため、症状だけで病名を決めることはできません。
基本
猫ひっかき病とは
猫から人にうつる細菌の感染症で、原因菌はバルトネラ・ヘンセレと呼ばれます(CDC)(大阪府)。この菌を持っていても猫自身はほとんど症状を示さないため、元気な猫からもうつることがあります(MSDマニュアル家庭版)(大阪府)。多くの場合は自然に治まりますが、免疫の働きが落ちている人では重くなることがあります(MSDマニュアル家庭版)。
主な症状
- 傷の変化:かまれた・ひっかかれた所に、痛みの少ない赤いふくらみができ、かさぶたになることがあります。大阪府の情報では、傷が腫れるのは3〜10日後ごろとされています(大阪府)(MSDマニュアル家庭版)。
- リンパ節の腫れ:その後、傷に近いリンパ節が腫れ、押すと痛むようになります。傷がすでに治ってから腫れてくることもあります(MSDマニュアル家庭版)。腫れたリンパ節に膿がたまり、出てくることもあります(MSDマニュアル家庭版)。
- 全身の症状:発熱、寒気、だるさ、食欲の低下、頭痛などを伴うことがあります(大阪府)(MSDマニュアル家庭版)。
原因・なりやすい要因
猫どうしの間では、ノミが菌を広げるとされます(CDC)(MSDマニュアル家庭版)。人へは、猫にひっかかれたりかまれたりした傷からうつるほか、開いた傷口を猫になめられることでもうつる可能性があります(大阪府)(MSDマニュアル家庭版)。傷は小さなものでもかまいません(MSDマニュアル家庭版)。
子どもに多くみられるとされます(MSDマニュアル家庭版)。ノミのいる猫と接する人は、かかる機会が増えます(CDC)。
検査と診断
診断
猫との接触歴や症状をもとに、血液中の菌に対する抗体を調べる検査が基本になります。重い場合や免疫が弱っている人では、血液の培養や遺伝子検査(PCR)、リンパ節の組織を調べる検査が行われることがあります(MSDマニュアル家庭版)。
治療
治療
免疫の働きが保たれている人では、腫れた部分を温めたり痛み止めを使ったりして、自然に治るのを待つことが多いとされます。抗菌薬はふつう必要ありませんが、リンパ節の腫れを抑える目的などで使われることがあります(MSDマニュアル家庭版)。治るまでに数週間から数か月かかることもあります(大阪府)。
免疫が弱っている人や、菌が体のほかの場所に広がった人では、抗菌薬による治療が必要で、長期間続けることがあります(MSDマニュアル家庭版)。
経過と生活
予防
- 猫に触ったあとは石けんで手を洗います(大阪府)。
- 飼い猫のノミを定期的に駆除し、爪を切っておきます(大阪府)。
- 飼い猫は室外に出さないようにし、口移しで食べ物を与えないようにします(大阪府)。
- かまれたりひっかかれたりしたら、傷口を洗って消毒します(大阪府)。
- 免疫の働きが弱っている人は、猫との接触を控えることで発症を避けられるとされます(MSDマニュアル家庭版)。
猫ひっかき病と関係する症状
症状のページでは、同じ症状が出るほかの病気や受診の目安も確認できます。
感染症内科で扱うほかの病気
出典
MSDマニュアル家庭版「ネコひっかき病」 / 大阪府「猫ひっかき病」 / CDC「About Bartonella Infection」
内容の確認日:2026-10-13(次回確認予定 2027-04-13)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。