病気の解説

内耳炎

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緊急性の高い症状

めまいに加えて次のような症状があるときは、内耳炎以外の重い病気(脳卒中や髄膜炎など)の可能性もあるため、救急車を呼ぶか、すぐに救急外来を受診してください(healthdirect)。

  • ろれつが回らない、言葉が出にくい
  • 顔のしびれ、手足や体の片側に力が入らない
  • 激しい頭痛、強い吐き気やくり返す嘔吐
  • 急に目が見えにくくなった
  • 意識がぼんやりする、首が硬くて曲げにくい、高い熱が出ている

出典:healthdirect「Labyrinthitis」、MSDマニュアル家庭版「化膿性内耳炎」

当てはまるときは、ためらわず 119 または救急外来へ。

受診の目安

  • 周りがぐるぐる回るようなめまいや、ふらつきが急に出たとき
  • 片方または両方の耳が聞こえにくくなった、耳鳴りが出てきたとき
  • 中耳炎の治療中に、めまいや聞こえの悪化が加わったとき
  • めまいや聞こえの症状が悪化する、なかなか良くならない、耳の痛みが強いとき(早めの受診が勧められます)

相談先は耳鼻咽喉科です(NIDCD)。めまいや難聴はほかにも多くの病気で起こり、症状だけで病名を判断することはできません。めまいがあるときは自分で運転せず、家族などに付き添ってもらいましょう(healthdirect)。

基本

内耳炎とは

耳のいちばん奥にある「内耳」に、炎症や感染が起こる病気です(NIDCD)。内耳には、音を感じる部分と体のバランスを感じる部分があるため、めまいと聞こえの症状が一緒に出やすいのが特徴です(healthdirect)(MSDマニュアル家庭版)。原因はウイルスによるものが多く、細菌が入り込んで膿がたまる「化膿性内耳炎」と呼ばれるタイプもあります(healthdirect)(MSDマニュアル家庭版)。

主な症状

  • めまい・ふらつき:自分や周りが回っているように感じる回転性のめまいや、体のふらつきが起こります(NIDCD)(healthdirect)。目が勝手に揺れる(眼振)こともあります(MSDマニュアル家庭版)。
  • 吐き気・嘔吐:めまいに伴ってよくみられます(healthdirect)(MSDマニュアル家庭版)。
  • 聞こえの症状:難聴や耳鳴りが、片耳または両耳に起こることがあります(healthdirect)。
  • 原因によって出る症状:耳の痛みや詰まった感じ、耳だれ、発熱、頭痛などを伴うことがあります。細菌によるものでは痛みや発熱がよくみられるとされます(healthdirect)(MSDマニュアル家庭版)。

原因・なりやすい要因

  • ウイルス:かぜやインフルエンザ、おたふくかぜ・はしかなどのウイルス感染がきっかけになることが多いとされます(NIDCD)(healthdirect)。
  • 細菌:重い中耳炎や髄膜炎のあと、または頭の骨(側頭骨)の骨折のあとに、細菌が内耳に入り込むことで起こります(MSDマニュアル家庭版)(healthdirect)。

慢性の中耳炎がある人や、鼓膜に長く穴があいている人、真珠腫(中耳にできて骨を壊すことがある、がんではない病変)がある人は、細菌による内耳炎を起こしやすいとされます(MSDマニュアル家庭版)。ほかに、自己免疫の病気やけがが原因になることもあります(healthdirect)。

検査と診断

診断

耳の診察で中耳炎の有無を確かめ、目の動きや体のバランスの検査、聴力検査を行います(healthdirect)(MSDマニュアル家庭版)。脳卒中や髄膜炎など別の病気と見分けるため、CTやMRI、血液検査、髄液を調べる検査(腰椎穿刺)が行われることもあります(healthdirect)(MSDマニュアル家庭版)。

治療

治療

治療は原因と症状の強さによって変わります(healthdirect)。

  • 症状を和らげる治療:めまいや吐き気を抑える薬が使われます。炎症を抑えるステロイド薬が使われることもあります(healthdirect)。
  • 原因に対する治療:細菌が原因なら抗菌薬(重い場合は点滴)、ウイルスが原因なら抗ウイルス薬が使われることがあります(healthdirect)(MSDマニュアル家庭版)。
  • 耳の処置・手術:化膿性内耳炎では、鼓膜を切開して中耳の膿を出したり、耳の後ろの骨を削る手術が必要になったりすることがあります(MSDマニュアル家庭版)。
  • リハビリ:バランス機能を取り戻すためのリハビリ(前庭リハビリテーション)が役立つとされます(healthdirect)(NIDCD)。

聞こえが戻らなかった場合には、補聴器や人工内耳が検討されることもあります(healthdirect)。

日常生活の注意・セルフケア

医療機関の指示を優先したうえで、次のような工夫が勧められています(healthdirect)。

  • めまいが強いときは、無理に動かず横になって休みます。
  • 吐いているときは、こまめに水分をとります。
  • めまいがある間は、車や自転車の運転、危険な機械の操作は避けます。
  • お酒は控えます。
  • 落ち着いてきたら、転ばないよう人のいるところで少しずつ体を動かします。

夜は暗い所を歩かない、かかとの低い靴を選ぶなど、転倒を防ぐ工夫も大切です(NIDCD)。

経過と生活

予防

原因となる感染を防ぐため、手洗いと予防接種が勧められています(healthdirect)。

経過

めまいは時間とともに軽くなっていくことが多いものの、ふらつきがしばらく残ることがあります(healthdirect)。難聴は、原因によっては元に戻らないことがあります(healthdirect)(MSDマニュアル家庭版)。

耳鼻咽喉科で扱うほかの病気

出典

healthdirect(オーストラリア政府)「Labyrinthitis」 / NIDCD「Balance Disorders」 / MSDマニュアル家庭版「化膿性内耳炎」
内容の確認日:2026-10-13(次回確認予定 2027-04-13)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。