本文へ移動
からだの相談 医療資格の学習へ学習 →

病気の解説

多嚢胞性卵巣症候群

別名:PCOS

まず相談する診療科産婦人科
関係する症状生理不順・月経異常
この解説の項目7項目

受診の目安

多嚢胞性卵巣症候群では、月経の開始が遅れることや、排卵が不規則になること、また不規則な出血や月経の停止がみられることがあります。症状が強くなる・日常生活に支障が出る・経過や治療に不安があるときは、産婦人科に相談してください。通院中の方は自己判断で治療を中断しないでください。

基本

概要

多嚢胞性卵巣症候群は、原因がはっきりしていない状態です。男性ホルモンの分泌をコントロールする酵素の機能不全が関与する可能性が示唆されており、これにより男性ホルモンの量が増えることがあります。男性ホルモンの濃度が高い状態が続くと、メタボリックシンドロームや肥満のリスクが高まることがあります。さらに、男性ホルモンがエストロゲンへ転換されエストロゲンが高まることがあり、長期間続くと子宮内膜の厚みが異常になる可能性や、子宮内膜がんのリスクが話題になることがあります。加えて、多嚢胞性卵巣症候群は非アルコール性脂肪性肝疾患のリスクを高めることがあります。出典は [0]。

主な症状

思春期に現れやすく、時とともに悪化することがあります。月経の開始が遅れることや、排卵が不規則になること、また不規則な出血や月経の停止がみられることがあります。男性ホルモンの影響による症状として、にきびや体毛の増加(男性型多毛症)が現れることがあります。まれに声が低くなる、乳房が小さくなる、筋肉が増える、体毛が濃くなる部位が広がるなどの変化もみられることがあります。多くは過体重ですが、やせている人もいます。インスリンの過剰が体重増加の一因となることや、皮膚の黒ずみ(黒色表皮腫)がみられることもあります。出典は [1]。

検査と診断

診断

診断は、症状の評価とともに、超音波検査やホルモン検査を含むことが多いです。妊娠検査を行い、男性ホルモンを測る血液検査をするほか、必要に応じて他の病気がないかを調べます。経腟超音波検査が可能なら実施することもありますが、思春期の女子では診断への影響が少ない場合があるため、青年期には行われないこともあります。がんが疑われる場合などには子宮内膜の検査が行われることがあります。出典は [2]。

治療

治療

治療は、症状や年齢、妊娠の希望などに応じて選択されます。経口避妊薬やメトホルミン、スピロノラクトンなどの薬が使われることがあります。運動や食習慨の改善、減量などの生活習慣の見直しも取り入れられます。月経を整えたり、男性ホルモンの影響を抑えることを目的とした治療が行われ、妊娠を望む場合には不妊治療についての検討も含まれます。出典は [3]。

使われる薬

薬物治療として、妊娠を望まない場合にはエストロゲンとプロゲスチンを含む経口避妊薬、あるいは子宮内避妊具のようなプロゲスチンの投与が選択されます。メトホルミンはインスリンの感受性を高め、排卵や月経の再開を促すことがありますが、妊娠を望まない場合は避妊が必要です。なお、体毛やにきびの改善は限定的です。スピロノラクトンは男性ホルモンの作用を抑制する場合がありますが、胎児発育などの安全性には注意が必要です。シプロテロンは効果がある地域とそうでない地域がある薬です。出典は [4]、[5]。

経過と生活

生活上の注意

生活習慣の改善として、適度な運動とバランスのとれた食事が推奨されることがあります。これにより体重管理やインスリン抵抗性の改善を目指します。出典は [3]。

多嚢胞性卵巣症候群と関係する症状

症状のページでは、同じ症状が出るほかの病気や受診の目安も確認できます。

産婦人科で扱うほかの病気

出典

参考: MSD Manuals 家庭版(日本語)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。