病気の解説
不正性器出血
緊急性の高い症状
次のようなときは、すぐに医療機関を受診してください。ふらつきや意識が遠のく様子があるときは、ためらわず119番で救急車を呼びます。
- 出血がとても多い(1時間にナプキンやタンポンを1つ以上替える状態が2時間以上続く、大きな血のかたまりや組織のようなものが出る)(MSDマニュアル家庭版)
- 気が遠くなる、力が入らない、めまい、冷たく湿った肌、息苦しさ、脈が弱く速いなど、ショックを疑う症状がある(MSDマニュアル家庭版)
- あざができやすい、歯みがきや小さな傷で血が止まりにくいなど、出血しやすい体質を思わせる症状を伴う(MSDマニュアル家庭版)
- 妊娠中に出血した(重い原因とは限りませんが、すぐに医療機関に連絡するよう勧められています)(MedlinePlus)
出典:MSDマニュアル家庭版「性器出血」、MedlinePlus「Vaginal Bleeding」
当てはまるときは、ためらわず 119 または救急外来へ。
受診の目安
- 月経と月経の間に出血がある、性交のあとに出血する
- 月経の量がいつもよりかなり多い、またはいつもより長く続く(MedlinePlus)
- 閉経後に出血した:閉経後の出血は、量が少なくても常に異常とみなされます(MSDマニュアル家庭版)。おりものに血が混じって茶色っぽくなるだけのこともあります(国立がん研究センター)。
- 思春期より前の子どもに出血がある(MedlinePlus)
相談先は婦人科(産婦人科)です。妊娠の可能性がある場合や妊娠中の出血は、かかっている産婦人科に連絡します。出血の原因は月経の乱れからポリープ、筋腫、がんまでさまざまで、症状だけで原因を判断することはできません。上の「緊急性の高い症状」がなければ、数日のうちの都合のよい時期に受診すればよいとされています(MSDマニュアル家庭版)。
基本
不正性器出血とは
不正性器出血は、ふだんの月経とは違う出血の総称です。月経以外の時期の出血、いつもより多い・長く続く出血、思春期前や閉経後の出血などが含まれます(MedlinePlus)。子宮から出血している場合は「異常子宮出血」とも呼ばれます(MSDマニュアル家庭版)。病名ではなく症状を表す言葉で、原因となる病気を調べることが大切です。
主な原因
- 排卵がうまく起こらないこと:妊娠できる年代でよくみられる原因です。多嚢胞性卵巣症候群が背景にあることもあります(MSDマニュアル家庭版)。
- 妊娠に関係するもの:流産や子宮外妊娠など(MSDマニュアル家庭版)。
- 子宮などの形の変化:子宮筋腫、子宮や子宮頸部のポリープ(MedlinePlus)(MSDマニュアル家庭版)。
- ホルモンや薬:ホルモンの乱れ、経口避妊薬や更年期のホルモン療法(MedlinePlus)。甲状腺の病気(MedlinePlus)。
- がん・前がん病変:子宮頸部、子宮体部、卵巣、腟などのがん(MedlinePlus)。子宮体がんでは、出血が最も多い自覚症状とされます(国立がん研究センター)。
- 閉経後に多い原因:子宮内膜や腟の粘膜が薄くなることが多いものの、ポリープやがんのこともあります(MSDマニュアル家庭版)。
- そのほか:出血しやすい体質、けが、感染症など(MSDマニュアル家庭版)。
検査と診断
診断
出血のパターンや月経の経過を聞き、内診を行います(MSDマニュアル家庭版)。妊娠できる年代では妊娠検査が行われます。血液検査(貧血・甲状腺・血液の固まりやすさなど)や、腟から行う超音波検査で子宮や卵巣の状態を調べます(MSDマニュアル家庭版)(MedlinePlus)。必要に応じて、子宮の内側を詳しく見る検査や、子宮内膜・子宮頸部の組織を取って調べる検査が行われます(MSDマニュアル家庭版)。
治療
治療
治療は原因によって異なり、薬、ホルモン剤、手術などから選ばれます(MedlinePlus)。
- ホルモンの乱れによる出血には、経口避妊薬などのホルモン剤が使われることがあります(MSDマニュアル家庭版)。
- ポリープや筋腫、がんなどが原因の場合は、手術で取り除くことがあります(MSDマニュアル家庭版)。
- 出血が続いて鉄欠乏性貧血になっている場合は、鉄剤で補います(MSDマニュアル家庭版)。
- 出血が非常に多い場合は、点滴や輸血、緊急の手術が必要になることがあります(MSDマニュアル家庭版)。
日常生活の注意
治療中は医療機関の指示を優先してください。受診の際に役立つよう、出血した日、量(ナプキンを替えた回数など)、続いた日数、痛みの有無を記録しておくと、医師が出血のパターンを確認しやすくなります(MSDマニュアル家庭版)。
産婦人科で扱うほかの病気
出典
MedlinePlus「Vaginal Bleeding」 / MSDマニュアル家庭版「性器出血」 / 国立がん研究センター がん情報サービス「子宮体がん」
内容の確認日:2026-10-13(次回確認予定 2027-04-13)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。