病気の解説
子宮頸管裂傷
緊急性の高い症状
- 1時間にナプキン1枚以上がぐっしょりになる出血、卵より大きい血のかたまり
- めまい・失神
- 息苦しさ、胸の痛み
このような症状は、すぐに医療を受ける目安とされています。
当てはまるときは、ためらわず 119 または救急外来へ。
受診の目安
子宮頸管裂傷は、ほとんどが出産の場で見つかり、その場で処置されます。分娩中や入院中に出血が多いと感じたら、すぐに医師・助産師・看護師に知らせてください。
退院後を含め、出産後に次のようなことがあれば、すぐに出産した医療機関(産婦人科)に連絡し、受診してください。
- 1時間にナプキン1枚以上がぐっしょりになるほどの出血
- 卵より大きい血のかたまりが出る
- いやなにおいのおりもの、38℃以上の熱
- めまいがする、気が遠くなる
産後の出血にはほかの原因もあり、症状だけで原因は判断できません。迷うときも出産した施設に相談し、最近出産したことを伝えてください。
出典:CDC(米国疾病予防管理センター)、MedlinePlus、PMDA掲載の説明用資材
基本
概要
子宮頸管裂傷とは、子宮頸管にできた裂けた傷のことです。主に分娩の際に起こる可能性があり、大量出血など生命の危険につながるリスクがあるため、分娩時~分娩後に大きな問題となることがあります。子宮頸管は子宮の下部で、腟とつながっています。
主な症状
裂傷の程度で症状は異なります。ごく軽度なら痛みが少なく出血もわずかで、縫合が不要なこともあります。数センチ以上の裂傷や太い血管を傷つける場合には大量出血が起こることがあり、分娩直後から出血が止まりにくくなる場合には縫合が必要となります。出血で貧血が進むと動悸や意識の変化、出血性ショックの可能性が指摘されることがあります。裂傷が深いと子宮体部まで及ぶことがあり、出血の増加や下腹部の痛みが強くなることがあります。
原因
直接の原因は、分娩の際、赤ちゃんが体の中から外へ出てくるときに子宮頸管へ物理的な圧力がかかることです。しかし、すべての人に起こるわけではなく、リスク要因があると考えられています。
検査と診断
診断
基本的には分娩直後の内診で診断します。胎盤が娩出された後に出血や裂傷の状況を確認します。大量出血があった場合や出血が治らない場合には、子宮頸管裂傷が疑われ、追加の診察が行われることがあります。
治療
治療
予防が大切ですが、出産時には子宮頸管が全開になるまでいかに無理をしないかが重要です。裂傷が起きた場合には、基本的には縫合処置が必要となることが多く、分娩直後に分娩台で行われることが多いですが、重症例では手術室で麻酔をして縫合することもあります。子宮体部まで及ぶ裂傷では開腹手術が必要になる可能性があります。
経過と生活
予防
出産の際に無理をせず、適切ないきみ方を産科医や助産師の指示に従って進めることが重要です。
産婦人科で扱うほかの病気
出典
参考: Medical Note(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
受診の目安の出典:CDC Hear Her: Urgent Maternal Warning Signs / MedlinePlus: Childbirth Problems / PMDA掲載 陣痛誘発・促進剤 適正使用のお願い(説明用資材「出産されるお母さん、ご家族の方へ」収載)(2026-10-13 確認)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。