病気の解説

白皮症

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受診の目安

  • 赤ちゃんの髪や肌の色がとても薄い、黒目の部分の色が淡い、目が小刻みに揺れている、明るい所をひどくまぶしがる、といった様子があれば、小児科や眼科に相談してください。白皮症かどうかの判断には、目の奥(眼底)の検査が大切な手がかりになるとされています(小児慢性特定疾病情報センター)。
  • 白皮症と診断されている方は、大人になってからも皮膚科で定期的に皮膚をみてもらうことが勧められています。長い年月日光を浴びた部分に、皮膚がんにつながる変化が起こりやすいためです(小児慢性特定疾病情報センター)。日に当たる部分に新しいできものや色の変化に気づいたら、次の予定を待たずに受診してください。
  • あざができやすい、血が止まりにくい、感染症をくり返すといった様子があるときは、全身の症状を伴う型(症候型)の可能性があるため、主治医に伝えてください(小児慢性特定疾病情報センター)(厚生労働省)。

肌の色が薄くなる病気はほかにもあり(尋常性白斑、まだら症など)、診断ではそれらと区別する必要があります(厚生労働省)。見た目だけで病名は判断できないため、自己判断せず医師の診察を受けてください。

基本

白皮症とは

白皮症(はくひしょう)は、肌・髪・目に色をつける色素「メラニン」を作る力が生まれつき弱い、またはまったくない状態です(厚生労働省)(小児慢性特定疾病情報センター)。肌・髪・目のすべてに症状が出るものを眼皮膚白皮症、肌の色の変化がはっきりせず目の症状が中心のものを眼白皮症と呼びます(小児慢性特定疾病情報センター)(MedlinePlus)。

眼皮膚白皮症には、色の症状だけがみられる型(非症候型)と、出血しやすさ・免疫の弱さ・神経の症状などをあわせ持つ型(症候型:ヘルマンスキー・パドラック症候群、チェディアック・東症候群、グリセリ症候群)があります(厚生労働省)(小児慢性特定疾病情報センター)。日本では、眼皮膚白皮症は国の指定難病に含まれ、小児慢性特定疾病の対象にもなっています(厚生労働省)(小児慢性特定疾病情報センター)。

主な症状

  • 肌:全身の肌が白っぽく、日に当たっても小麦色に焼けにくいのが特徴です(厚生労働省)。ただし、一目でわかるほど白い人もいれば、白皮症と気づきにくい人もいます(小児慢性特定疾病情報センター)。
  • 髪:生まれたときから白、淡い黄色、薄い茶色、銀色がかった灰色などの髪色です(厚生労働省)。
  • 目:黒目(虹彩)の色が淡く、目が細かく揺れる(眼振)、まぶしさを強く感じる、眼鏡などで矯正しても十分に見えない、といった症状が多くの人にみられます(小児慢性特定疾病情報センター)(厚生労働省)。左右の目の向きがそろわない(斜視)こともあります(MedlinePlus)。この目の症状が、単なる色白との大きな違いです(小児慢性特定疾病情報センター)。
  • 症候型の場合:ヘルマンスキー・パドラック症候群では出血しやすさ、チェディアック・東症候群では感染しやすさ、グリセリ症候群の一部では筋力の低下や発達の遅れなどの神経症状がみられます(小児慢性特定疾病情報センター)。

原因・遺伝

メラニンを作るしくみにかかわる遺伝子の変化が原因です。原因となる遺伝子はこれまでに約20種類見つかっています(小児慢性特定疾病情報センター)(厚生労働省)。目の奥(網膜)のメラニンは、ふつうの見え方にも役立っているため、メラニンが足りないと視力の問題が起こります(MedlinePlus)。

眼皮膚白皮症は常染色体潜性(劣性)遺伝で、両親はそれぞれ変化のある遺伝子を1つずつ持っていても、ふつうは症状が出ません(小児慢性特定疾病情報センター)(MedlinePlus)。眼白皮症の多くはX連鎖性の遺伝で、主に男性に症状が出ます(小児慢性特定疾病情報センター)(MedlinePlus)。

検査と診断

診断

肌・髪の色、虹彩の色、眼振の有無などの症状に加え、眼底検査で目の奥の色素が少ないことや、視力の中心となる部分(黄斑)の発達が不十分なことを確かめます(厚生労働省)。軽い型では肌や髪の色だけでは判断しにくく、眼底の所見が重要な根拠になるとされています(小児慢性特定疾病情報センター)。視力検査や、原因となる遺伝子を調べる検査が行われることもあります(厚生労働省)。

症候型が疑われるときは、血液の固まりやすさなどを調べます。中高年以降の方では、肺や腸の合併症を念頭に置いた検査が必要になることもあります(小児慢性特定疾病情報センター)。

治療

治療

メラニンを作れるようにする根本的な治療は、現在のところ確立していません(厚生労働省)(小児慢性特定疾病情報センター)。治療の中心は、紫外線から肌と目を守ることと、見え方を助ける工夫です。

  • 肌を守る:日焼け止めの使用、帽子や衣服での日よけなど、日焼けを起こさないための生活上の指導が行われます(小児慢性特定疾病情報センター)(厚生労働省)。
  • 目を助ける:眼科で、まぶしさを抑える眼鏡やサングラス、コンタクトレンズの使用、屈折の矯正、弱視の訓練などが行われます。見え方に合った学びの場についての相談も行われます(小児慢性特定疾病情報センター)。
  • 症候型:それぞれの合併症に応じた治療が行われます(厚生労働省)。チェディアック・東症候群では、骨髄移植などの治療を早めに行う必要があるとされています(小児慢性特定疾病情報センター)。

日常生活の注意

  • メラニンの量には個人差があり、日焼けを起こさないよう工夫すれば、屋外での活動も十分に楽しめるとされています(小児慢性特定疾病情報センター)。
  • 紫外線は昼前後に最も強くなるため、外での活動は朝の早い時間や夕方にするとよいとされています(小児慢性特定疾病情報センター)。
  • 白っぽい薄手のTシャツは紫外線を通しやすいので、夏の服装にも注意が必要です(小児慢性特定疾病情報センター)。
  • 皮膚がんを早く見つけるため、皮膚科の定期的な受診を続けてください(小児慢性特定疾病情報センター)。

具体的な対策は、担当の医師の指示を優先してください。

経過と生活

経過

白皮症の状態は生涯続きます(厚生労働省)。年齢とともに少し色素が増える人もいます(小児慢性特定疾病情報センター)。白い肌は日光による皮膚がんが起こりやすく、メラノーマ(悪性黒色腫)を含む皮膚がんのリスクが高いとされています(厚生労働省)(MedlinePlus)。目の症状は、網膜の障害によって弱視になることがあります(厚生労働省)。眼白皮症の視力の低下は続きますが、時間とともに悪くなっていくものではないとされています(MedlinePlus)。

症候型では、合併症が経過を左右します。ヘルマンスキー・パドラック症候群の一部の型では、40歳を過ぎてから間質性肺炎や肉芽腫性大腸炎を起こしやすく、早めの診断と備えが大切とされています(小児慢性特定疾病情報センター)(厚生労働省)。

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出典

小児慢性特定疾病情報センター「眼皮膚白皮症(先天性白皮症)」(文責:日本小児皮膚科学会) / 厚生労働省「164 眼皮膚白皮症」概要・診断基準等 / MedlinePlus Genetics「Oculocutaneous albinism」 / MedlinePlus Genetics「Ocular albinism」
内容の確認日:2026-10-17(次回確認予定 2027-04-17)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。