病気の解説
腎前性腎不全
緊急性の高い症状
次のようなときは、すぐに医療機関を受診してください。
- 尿がまったく出ない
- 意識がもうろうとする・気を失う
- 脈や呼吸が速い
- ショック状態になっている
出典:日本小児腎臓病学会「乏尿」(患者向け)、MedlinePlus: Dehydration
当てはまるときは、ためらわず 119 または救急外来へ。
受診の目安
- おしっこの量が明らかに減った・ほとんど出ないときは、早めに医療機関(内科・腎臓内科、子どもは小児科など)を受診してください。尿が減った状態は速やかな対応が必要とされています。
- とくに、嘔吐や下痢が続いて水分がとれない、出血した、やけどをした、心臓の病気がある、痛み止め(解熱鎮痛薬)や利尿薬・一部の降圧薬を使っているといった状況で尿が減ったときは注意が必要です。服用中の薬を伝えてください。
- のどの渇き、口の乾き、尿の色が濃い、だるさ、めまいなど脱水のサインがあるときも相談しましょう。乳幼児では、3時間以上おむつがぬれない、涙が出ない、いつもより眠りがちといった様子に注意してください。
症状だけで病名を見分けることはできません。気になる症状があれば自己判断せず、医療機関で診察を受けてください。
出典:日本小児腎臓病学会「乏尿」(患者向け)、MedlinePlus: Dehydration
基本
概要
腎前性腎不全は、腎不全の一つで、腎臓に血流が十分に届かなくなることで生じる急性腎障害です。急性腎障害は、腎機能が急に低下し、水分や老廃物の排泄がうまくいかなくなる状態を指します。急性腎障害には腎前性・腎性・腎後性の3つのタイプがあり、しばしば併存することもあります。
主な症状
軽度の腎機能障害では自覚症状が出ないことがあります。腎機能障害が進むと、尿量の低下のほか、吐き気や嘔吐、中枢神経症状(意識変容や認知機能の低下、痙攣など)、血圧の上昇、腹部痛や背部痛がみられることがあります。
検査と診断
検査
最初に行われる検査として、採血・尿検査・腹部超音波検査があります。尿検査では尿のタンパク質や血尿の有無を調べます。
診断
画像検査として腹部超音波検査や腹部・骨盤部CT検査を用いて腎臓の大きさを評価します。腎臓が正常~腫大していると急性腎障害を疑い、腎臓が小さくなっている場合には慢性腎障害を考えます。水腎症や膀胱拡大があれば腎後性を疑い、その原因を探ります。
治療
治療
急性腎不全が改善せず慢性腎障害へ進展することもありますが、基本的には急性腎障害は可逆性とされます。元の腎機能を回復するためには原疾患に対する適切な治療が望まれます。例えば、脱水が疑われる場合には点滴による補液、薬剤性が疑われる場合には疑わしい薬剤の中止、尿路結石が原因の場合には結石の除去が治療となります。
経過と生活
経過・予後
急性腎障害は可逆性を含む概念で、原因疾患の治療により腎機能の回復を目指します。
腎臓内科で扱うほかの病気
国家試験での出題
医療系の国家試験で、この病気に関係して出題された過去問です(学生・受験生向け)。
出典
参考: Medical Note(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
受診の目安の出典:日本小児腎臓病学会「乏尿」(患者向け) / MedlinePlus: Dehydration(2026-10-13 確認)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。