アミロイド
アミロイドーシスは、異常に折りたたまれたタンパク質がアミロイド線維として様々な組織や器官に蓄積し、臓器が正常に機能しなくなることで臓器不全や死に至ることもあるまれな病気です。病型や原因、影響を受ける器官によって症状や治療法は異なり、全身の複数の臓器に沈着して重度な多臓器不全をもたらすこともあります。
とは
アミロイドとは、分子の長い鎖でできたタンパク質が異常に折りたたまれるミスフォールディングを起こし、容易に分解できない異常なタンパク質線維として集まったものです。これらがアミロイド沈着物となって体の様々な組織や器官に蓄積することで、その正常な機能を阻害し、多様な疾患を引き起こすことが知られています。食事から摂取されるものではなく、すべて体内で作られるタンパク質が関与しています。
仕組み・はたらき
アミロイドーシスは、体内で産生された異常なタンパク質が分解されずにアミロイド線維を形成し、それが全身の様々な組織や器官に沈着することで発症します。沈着物自体は代謝的に不活性ですが、臓器の構造や機能を物理的に妨げるほか、線維化する前の段階のオリゴマーには直接的な細胞毒性を有するものもあります。また、タンパク質の過剰産生だけでなく、こうしたミスフォールディングタンパク質の除去機構が破綻していることも発生に関与していると考えられています。
関係する主な病気
アミロイドが関与する主な病気には、異常な抗体タンパク質が過剰生産されるALアミロイドーシスや、持続的な感染・炎症性疾患に続発するAAアミロイドーシスがあります。また、遺伝性の変異タンパク質によるAFアミロイドーシスや、野生型トランスサイレチンが心臓などに蓄積するATTRwtアミロイドーシスなどが知られています。さらに、脳内にアミロイドが蓄積することで発症するアルツハイマー病などの神経変性疾患も限局性アミロイドーシスに関連しています。
関係する主な病気
アミロイドに関連する国家試験問題
出典
- MSDマニュアル家庭版
- MSDマニュアル プロフェッショナル版
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