血清クレアチニンが低下するのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
妊娠中は循環血漿量が増加し、糸球体濾過量(GFR)が亢進するため、血清クレアチニン値は低下します。これは生理的な変化であり、妊娠性腎機能亢進を示唆します。
選択肢ごとの解説
- 1. 脱水では循環血液量が減少し、腎血流量も低下するため、糸球体濾過量(GFR)が低下し、血清クレアチニンは上昇します。正しくは:脱水では血清クレアチニンは上昇する。選びやすい理由:体液量の変化が腎機能に影響を与えるため、脱水で腎機能が低下し、クレアチニンが上昇するという連想はしやすいですが、低下とは逆の方向です。混同注意:水分の過剰摂取による希釈効果など。
- 2. 正解。妊娠中は循環血漿量が増加し、生理的に腎血流量および糸球体濾過量(GFR)が亢進するため、血清クレアチニン値は低下します。選びやすい理由:妊娠が身体に様々な影響を与えることは知られているため、クレアチニン値の変化も関連付けやすいです。混同注意:妊娠高血圧症候群など、妊娠に伴う病的な腎機能悪化。
- 3. 腎不全では腎機能が低下し、クレアチニンの排泄能力が障害されるため、血清クレアチニンは上昇します。腎機能の指標として用いられます。正しくは:腎不全では血清クレアチニンは上昇する。選びやすい理由:腎臓とクレアチニンが密接に関わるため、腎不全との関連は連想しやすいですが、その変動方向を誤解することがあります。混同注意:腎機能が正常な状態でのクレアチニン基準値。
- 4. 先端巨大症では成長ホルモン分泌過剰により、筋肉量が増加し、腎血漿流量や糸球体濾過量(GFR)も亢進することが多いため、血清クレアチニン値は上昇傾向を示します。正しくは:先端巨大症では血清クレアチニンは上昇傾向を示す。選びやすい理由:ホルモン異常が全身に影響を与えるため、腎機能への影響も考えられますが、クレアチニンが低下する方向ではありません。混同注意:甲状腺機能低下症など、ホルモン異常による筋肉量減少に伴うクレアチニン低下。
- 5. うっ血性心不全では、心拍出量の低下により腎血流量が減少し、腎機能が低下するため、血清クレアチニンは上昇します。これを心腎連関と呼びます。正しくは:うっ血性心不全では血清クレアチニンは上昇する。選びやすい理由:心臓と腎臓が密接に関わるため、心不全が腎機能に影響を与えるという認識は正しいですが、クレアチニンが低下する方向ではありません。混同注意:利尿薬による脱水で一時的にクレアチニンが変動する場合。
国試ポイント
妊娠による生理的な腎機能の変化と、それに伴う血清クレアチニン値の変動を理解すること。
混同注意
腎不全によるクレアチニン上昇と、妊娠による生理的クレアチニン低下を混同しない。生理的変化と病理的変化の区別が重要です。
次に同じ論点が出たら
血清クレアチニン値の解釈には、患者の年齢、性別、筋肉量、妊娠の有無などの生理的要因と、脱水や腎不全などの病理的要因の両方を考慮して判断します。
関連知識
妊娠中の腎機能評価には、クレアチニンクリアランスやeGFRも考慮されます。また、高齢者や筋肉量の少ない人でもクレアチニン値は低めに出ることがあります。