血漿中でアルブミンと結合しているのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
遊離脂肪酸は、水に溶けにくい性質を持つため、血漿中で最も量の多いタンパク質であるアルブミンと結合し、血液中を安定的に運搬されます。アルブミンは、脂肪酸以外にも様々な疎水性物質(ビリルビン、薬物、ホルモンなど)の運搬体として機能します。
選択肢ごとの解説
- 1. ケトン体は水溶性であり、血漿中では主にナトリウム塩として溶解し、結合タンパク質を必要とせずにそのまま運搬されます。正しくは:ケトン体は水溶性で、血漿中でそのまま運搬されます。選びやすい理由:エネルギー源として重要な物質であるため、何らかの運搬タンパク質と結合するイメージがあるかもしれません。混同注意:脂肪酸の分解産物であるため、遊離脂肪酸と混同してアルブミン結合を連想する可能性があります。
- 2. リン脂質は両親媒性分子であり、大部分はリポタンパク質(VLDL、LDL、HDLなど)の構成成分として血漿中を運搬されます。アルブミンとは結合しません。正しくは:リン脂質はリポタンパク質の構成成分として運搬されます。選びやすい理由:脂質であるため、アルブミンが脂質を運搬する機能を持つことから、一部の脂質と混同する可能性があります。混同注意:他の脂質、特にコレステロールやトリグリセライドと同様にリポタンパク質で運搬されますが、遊離脂肪酸とは運搬様式が異なることを混同する可能性があります。
- 3. 正解。遊離脂肪酸は水に溶けにくい疎水性の高い物質であり、血漿中では水溶性の高いタンパク質であるアルブミンと結合することで、血液中を安定して運搬されます。
- 4. コレステロールは疎水性の高い脂質であり、血漿中ではリポタンパク質(LDL、HDLなど)の主要な構成成分として運搬されます。アルブミンとは直接結合しません。正しくは:コレステロールはリポタンパク質の構成成分として運搬されます。選びやすい理由:遊離脂肪酸と同様に脂質であり、疎水性を持つため、アルブミン結合を連想しやすいです。混同注意:他の脂質(特にトリグリセライド)と同様にリポタンパク質で運搬されますが、遊離脂肪酸とは運搬様式が異なることを混同する可能性があります。
- 5. トリグリセライド(中性脂肪)は非常に疎水性の高い脂質であり、血漿中では主にリポタンパク質(カイロミクロン、VLDLなど)のコアとして運搬されます。アルブミンとは結合しません。正しくは:トリグリセライドはリポタンパク質のコアとして運搬されます。選びやすい理由:最も代表的な貯蔵脂質であり、血液中での運搬が必要であることから、アルブミン結合を連想しやすいです。混同注意:他の脂質(特にコレステロール)と同様にリポタンパク質で運搬されますが、遊離脂肪酸とは運搬様式が異なることを混同する可能性があります。
国試ポイント
アルブミンの重要な機能の一つである「物質の運搬」に関して、特にどのような物質と結合して運搬するかを問う問題です。脂質代謝における各脂質の運搬様式(アルブミン結合 vs リポタンパク質)の区別がポイントとなります。
混同注意
各種の脂質(コレステロール、トリグリセライド、リン脂質)と遊離脂肪酸の運搬様式の違いです。これらはまとめて「脂質」として認識されがちですが、水溶性と疎水性の程度によって運搬方法が異なります。
次に同じ論点が出たら
もし次に同様の論点が出題された場合、アルブミンが運搬する他の代表的な物質(ビリルビン、カルシウム、特定のホルモンや薬物など)についても問われる可能性があるため、それらの物質も確認しておく必要があります。また、リポタンパク質の構成成分や種類と、それぞれが運搬する主な脂質についても復習すること。
関連知識
アルブミンのその他の機能(膠質浸透圧の維持、緩衝作用、栄養源、薬物結合)、リポタンパク質の種類と役割(カイロミクロン、VLDL、LDL、HDL)。ビリルビン、甲状腺ホルモン、ステロイドホルモン、カルシウム、薬物(ワルファリンなど)もアルブミンと結合して運搬されることを理解しておく必要があります。