オキシダーゼ試験陰性を示すのはどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・5番
解説
オキシダーゼ試験は、細菌がシトクロムcオキシダーゼという酵素を持っているかを検出する生化学的検査です。この酵素は電子伝達系の最終段階で酸素を電子受容体とする役割を担います。本問題では、臨床的に重要な非発酵グラム陰性桿菌のオキシダーゼ反応が問われています。アシネトバクター・バウマニとステノトロホモナス・マルトフィリアは、共にオキシダーゼ陰性を示す代表的な菌種です。一方、ボルデテラ・パータシス、バークホルデリア・セパシア、シュードモナス・アエルギノーサは、オキシダーゼ陽性を示します。特にアシネトバクターとステノトロホモナスは、シュードモナスと鑑別する上で、オキシダーゼ陰性であることが重要な指標となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。Acinetobacter属は、オキシダーゼ試験において陰性を示す非発酵グラム陰性桿菌の代表的な菌種です。
- 2. Bordetella pertussisは、オキシダーゼ試験陽性を示します。正しくは:Bordetella pertussisはオキシダーゼ試験陽性を示す。選びやすい理由:グラム陰性桿菌であり、非発酵菌であるため、安易にオキシダーゼ陰性と思い込む可能性があるかもしれません。混同注意:Acinetobacter属やStenotrophomonas属など、オキシダーゼ陰性を示す他の非発酵グラム陰性桿菌と混同しやすいことがあります。
- 3. Burkholderia cepaciaは、オキシダーゼ試験陽性を示します。正しくは:Burkholderia cepaciaはオキシダーゼ試験陽性を示す。選びやすい理由:多剤耐性菌として知られており、その多様な特性のため、特定の生化学的反応を混同しやすいかもしれません。混同注意:同じく非発酵グラム陰性桿菌であるStenotrophomonas maltophiliaなど、オキシダーゼ陰性の菌種と混同することがあります。
- 4. Pseudomonas aeruginosaは、オキシダーゼ試験陽性を示す代表的な菌種です。これはPseudomonas属の同定において重要な特徴の一つです。正しくは:Pseudomonas aeruginosaはオキシダーゼ試験陽性を示す。選びやすい理由:非発酵グラム陰性桿菌の代表として挙げられるため、他の非発酵グラム陰性桿菌の生化学的性状と誤って結びつける可能性があります。混同注意:Acinetobacter属やStenotrophomonas属など、オキシダーゼ陰性の非発酵グラム陰性桿菌と混同しやすいことがあります。
- 5. 正解。Stenotrophomonas maltophiliaは、オキシダーゼ試験において陰性を示します。これはかつてPseudomonas属に分類されていた本菌を区別する上で重要な特徴です。
国試ポイント
主要な非発酵グラム陰性桿菌について、その基本的な生化学的性状、特に菌種の同定に必須であるオキシダーゼ試験の結果を正確に理解し、記憶しているかが問われています。臨床検査において、迅速かつ正確な菌種同定は非常に重要であり、これらの基礎知識は必須です。
混同注意
オキシダーゼ陽性を示す非発酵グラム陰性桿菌(例: Pseudomonas属、Burkholderia属、Bordetella属など)と、陰性を示す非発酵グラム陰性桿菌(例: Acinetobacter属、Stenotrophomonas属など)の区別が混同しやすいポイントです。また、グラム陰性桿菌全体として、腸内細菌科細菌(通常オキシダーゼ陰性)との鑑別も重要になります。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出題された際には、グラム陰性桿菌、特に非発酵グラム陰性桿菌の各菌種について、オキシダーゼ試験の結果だけでなく、ブドウ糖分解能、運動性、ピルビン酸分解能、リジン脱炭酸酵素などの他の主要な生化学的性状も合わせて確認し、それぞれの菌種がどのような特徴の組み合わせを持つかを整理しておくことが重要です。
関連知識
オキシダーゼ試験の原理:テトラメチル-p-フェニレンジアミン二塩酸塩(TPD)などの発色試薬が、シトクロムcオキシダーゼの作用により酸化され、青紫色に変色することで陽性と判定されます。この反応は、細菌の呼吸鎖における電子伝達系の存在を示唆します。各菌種の臨床的意義も重要で、例えばAcinetobacter baumanniiは多剤耐性株(MDRAB)として、Pseudomonas aeruginosaは緑膿菌として、それぞれ日和見感染や院内感染の主要な原因菌として知られています。