真菌に分類されるのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第69回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・4番
解説
クリプトコックス・ネオフォルマンスとニューモシスチス・イロベチーは、いずれも真菌に分類される病原微生物です。クリプトコックスは酵母様真菌であり、ニューモシスチスは以前原虫と考えられていましたが、分子生物学的解析により真菌であることが明らかになりました。
選択肢ごとの解説
- 1. クラミジア・トラコマチスは、細菌の一種であり、真菌ではありません。細胞内寄生性のグラム陰性細菌です。正しくは:「クラミジア・トラコマチスは、細菌の一種である。」選びやすい理由:細胞内寄生性であることから、一般的な細菌とは異なる生態を持つため、他の微生物と混同しやすいかもしれません。混同注意:ウイルスやリケッチア、あるいは特殊な形態の真菌と誤解されることがあります。
- 2. 正解。クリプトコックス・ネオフォルマンスは、酵母型の病原真菌であり、特に免疫不全患者においてクリプトコックス症(髄膜炎など)を引き起こします。
- 3. ノカルジア・アステロイデスは、グラム陽性の好気性桿菌であり、真菌ではなく細菌です。放線菌の一種で、真菌のように分岐した菌糸を形成することが特徴です。正しくは:「ノカルジア・アステロイデスは、細菌の一種である。」選びやすい理由:菌糸状に増殖するため、形態学的に真菌と間違われやすいです。混同注意:放線菌は細菌ですが、その形態から真菌(特に放線菌症を引き起こすもの)と誤認されることが多いです。
- 4. 正解。ニューモシスチス・イロベチー(以前はカリニと称された)は、真菌に分類される微生物です。特にHIV感染者などの免疫不全患者にニューモシスチス肺炎を引き起こします。
- 5. トレポネーマ・パリダムは、梅毒の原因菌であるスピロヘータと呼ばれる細菌の一種であり、真菌ではありません。正しくは:「トレポネーマ・パリダムは、細菌の一種である。」選びやすい理由:特殊な形態(螺旋状)をしているため、一般的な細菌と異なる生物群と誤解されることがあります。混同注意:スピロヘータは運動性があり、その形状から他の微生物(原虫など)と混同される可能性があります。
国試ポイント
この問題は、主要な病原微生物の基本的な分類(細菌、真菌など)に関する知識を問うものです。特に、形態や生態が一般的な分類と異なるように見える微生物の正確な位置づけを理解しているかどうかが重要です。
混同注意
ノカルジアのように、形態的に真菌(菌糸状)に似ているが実際は細菌であるもの、あるいはニューモシスチスのように、以前の分類が異なっていたために混同しやすい微生物が主な混同源です。また、クラミジアやトレポネーマといった特殊な細菌の分類もポイントです。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出題される場合、他の病原性の高い真菌(例: Candida albicans, Aspergillus fumigatus)や、逆に真菌と混同しやすい細菌(例: Actinomyces)が選択肢に含まれる可能性があります。また、ウイルスの分類や、原虫の例も合わせて問われるかもしれません。
関連知識
微生物の分類は、原核生物(細菌)、真核生物(真菌、原虫)、非細胞性生物(ウイルス)に大別されます。病原微生物学では、それぞれの生物群の形態、増殖様式、病原性、治療薬の選択が異なります。特に、真菌は細菌とは異なる細胞壁成分(キチンなど)を持つため、抗菌薬ではなく抗真菌薬が用いられます。