下腹部正中横走査による女性の骨盤腔の超音波像(別冊No. 8)を別に示す。矢印で示すのはどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
下腹部正中横走査による骨盤腔の超音波像では、膀胱が最も腹側に液体貯留として無エコー域で描出され、その直後方(背側)に子宮が洋ナシ型の実質臓器として描出されます。画像で矢印が示す構造は、膀胱の後方に位置する典型的な子宮の超音波像です。
選択肢ごとの解説
- 1. 腟は子宮の下部に位置する管状の臓器ですが、正中横走査の骨盤腔超音波画像において、膀胱のすぐ後方に描出されるこの画像上の構造は子宮体部です。腟は通常、子宮頸部より尾側に描出されます。正しくは:この画像上の構造は子宮体部です。選びやすい理由:骨盤腔内の臓器であり、子宮と位置的に近いため、選択肢として考えやすいかもしれません。混同注意:子宮と腟の位置関係
- 2. 正解。下腹部正中横走査において、膀胱の後方に位置する洋ナシ型の実質臓器として描出されるのは子宮です。特にこの画像では子宮体部が明瞭に示されています。
- 3. 直腸は子宮のさらに後方(背側)に位置する消化管の一部です。この画像で矢印が示す構造は、膀胱のすぐ後方にあり、子宮に特徴的な形態を示しています。直腸は通常、超音波ではガスや便のエコーで不明瞭になることが多いです。正しくは:この画像上の構造は子宮体部です。選びやすい理由:骨盤腔内の臓器であり、膀胱や子宮の近くにあるため、選択肢として考えやすいかもしれません。混同注意:子宮と直腸の位置関係
- 4. 膀胱は前方に位置する液体で満たされた臓器であり、超音波画像では内部が黒く無エコー域として描出されます。この画像で矢印が指しているのは、膀胱のさらに後方に位置する実質臓器であり、膀胱ではありません。膀胱は矢印のさらに腹側に位置します。正しくは:この画像上の構造は子宮体部です。選びやすい理由:膀胱は骨盤腔内で超音波でよく見える臓器であるため、選択肢として思いつきやすいです。しかし、画像の位置関係を正確に把握する必要があります。混同注意:膀胱と子宮の位置関係、超音波画像上の見え方
- 5. 卵巣は子宮の両側に位置する臓器で、通常は子宮の側面や後方に描出されます。下腹部正中横走査では、子宮体部が正中線上に描出され、卵巣はそれよりもやや外側に位置します。矢印が示す構造は正中線上の子宮体部です。正しくは:この画像上の構造は子宮体部です。選びやすい理由:骨盤腔内の臓器であり、子宮と関連が深いため、選択肢として考えやすいでしょう。混同注意:子宮と卵巣の位置関係
国試ポイント
女性骨盤腔の超音波解剖学に関する知識、特に正中横走査における主要臓器(膀胱、子宮、直腸など)の位置関係と超音波像の特徴を理解しているか問う問題です。基本的な画像診断能力が求められます。
混同注意
子宮と膀胱、直腸、腟、卵巣といった骨盤腔内臓器の超音波上の位置関係や形態。特に子宮と膀胱は常にペアで描出されるため、どちらがどちらか混同しやすい場合があります。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合、まず走査方向(横走査か縦走査か)を確認し、次に最も腹側にある液体貯留(膀胱)を基準に、そのすぐ後方に位置する実質臓器の形態と位置から判断する。
関連知識
子宮の正常形態、子宮内膜、子宮筋層の描出。膀胱の超音波解剖。女性生殖器系の解剖学的知識。超音波診断におけるプローブの走査方向と描出される画像の関係。