上腹部超音波像(別冊No. 7)を別に示す。走査法はどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
下に示す画像では、肝左葉、膵臓(膵頭部から膵体部にかけて)、脾静脈、腹部大動脈が横断的に描出されている。これらの臓器がこの配置で観察されるのは、心窩部にプローブを横向きに当てて走査する心窩部横走査の典型的な所見である。
選択肢ごとの解説
- 1. 右肋間走査は、右肋骨の間から肝臓や胆嚢などを観察する走査法で、画像の描出像とは異なる。正しくは:この画像は心窩部横走査の典型的な像である。選びやすい理由:上腹部の超音波検査で用いられる走査法の一つであるため、迷いやすい。混同注意:右季肋部斜走査や右肋骨弓下走査といった、肝臓を観察する他の走査法と混同しやすい。
- 2. 正解。心窩部横走査では、体表から心窩部にプローブを当て、肝臓の左葉、膵臓、腹部大動脈などを描出する。画像では肝左葉と膵臓(頭部から体部)、脾静脈、腹部大動脈などが横断的に描出されており、この走査法の典型的な所見である。
- 3. 心窩部縦走査は、心窩部にプローブを縦に当て、腹部大動脈の縦断面や膵臓の縦断面などを描出する。画像の描出像は横断面であり、心窩部縦走査とは異なる。正しくは:この画像は心窩部横走査の典型的な像である。選びやすい理由:心窩部からプローブを当てるという点では共通しているため、混同しやすい。混同注意:心窩部横走査と心窩部縦走査の違いを理解していないと誤りやすい。
- 4. 右季肋部斜走査は、右季肋部にプローブを斜めに当て、肝臓の右葉や腎臓などを描出する走査法である。画像の描出像とは異なる。正しくは:この画像は心窩部横走査の典型的な像である。選びやすい理由:上腹部の超音波検査で肝臓を観察する際に用いられる走査法の一つであるため、迷いやすい。混同注意:他の肝臓観察の走査法(右肋間走査、右肋骨弓下走査など)と混同しやすい。
- 5. 右肋骨弓下走査は、右肋骨弓の下からプローブを当て、主に肝臓全体や胆嚢を描出する走査法である。画像の描出像とは異なる。正しくは:この画像は心窩部横走査の典型的な像である。選びやすい理由:肝臓の観察に頻繁に用いられる走査法であるため、選択肢として魅力的。混同注意:肝臓を観察するさまざまな走査法(右肋間走査、右季肋部斜走査など)と混同しやすい。
国試ポイント
超音波検査における上腹部の基本的な走査法と、それによって描出される代表的な解剖学的構造を正確に理解しているかが問われている。特に、心窩部横走査、心窩部縦走査、右肋骨弓下走査など、頻繁に用いられる走査法の特徴を画像から判断できる能力が重要。
混同注意
心窩部横走査と心窩部縦走査の区別、また、肝臓を観察する他の走査法(右肋骨弓下走査、右肋間走査、右季肋部斜走査)との混同。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合は、描出されている主要な臓器(肝臓、膵臓、血管など)が、どの方向から見たものか(横断像か縦断像か)、またどの位置にあるか(心窩部か右季肋部かなど)を総合的に判断する。
関連知識
超音波検査の走査法、上腹部臓器の解剖学的配置、超音波画像の正常解剖。