抗ミトコンドリア抗体が検出されるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第69回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
原発性胆汁性胆管炎(PBC)は、肝臓の小胆管が自己免疫機序により破壊される慢性進行性の肝疾患です。この疾患の最も特徴的な血清学的マーカーが抗ミトコンドリア抗体(AMA)であり、特にAMA-M2抗体が診断に用いられます。他の選択肢はそれぞれ別の主要な自己抗体と関連する自己免疫疾患です。
選択肢ごとの解説
- 1. 重症筋無力症では抗アセチルコリン受容体抗体や抗筋特異的チロシンキナーゼ抗体などが検出されますが、抗ミトコンドリア抗体は検出されません。正しくは:重症筋無力症で検出される主な自己抗体は抗アセチルコリン受容体抗体である。選びやすい理由:自己免疫疾患であるため、何らかの自己抗体が検出されることは正しいが、抗体の種類が異なる点を見落とす可能性がある。混同注意:他の自己免疫疾患と、その疾患で検出される代表的な自己抗体の組み合わせについて。
- 2. 慢性甲状腺炎(橋本病)では抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体や抗サイログロブリン抗体が主に検出されますが、抗ミトコンドリア抗体は検出されません。正しくは:慢性甲状腺炎で検出される主な自己抗体は抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体である。選びやすい理由:一般的な自己免疫疾患として知られており、自己抗体が陽性となるため。混同注意:他の内分泌系自己免疫疾患と関連抗体。
- 3. Goodpasture症候群は抗糸球体基底膜抗体が関連する自己免疫疾患であり、抗ミトコンドリア抗体は検出されません。正しくは:Goodpasture症候群で検出される主な自己抗体は抗糸球体基底膜抗体である。選びやすい理由:腎臓や肺が障害される重篤な自己免疫疾患であり、特異的な抗体が検出されるという共通点があるため。混同注意:ANCA関連血管炎など、他の腎臓関連自己免疫疾患と関連抗体。
- 4. 正解。原発性胆汁性胆管炎(PBC)の診断において、抗ミトコンドリア抗体は非常に特異的かつ感度の高いマーカーとして知られています。特にM2サブタイプが重要です。
- 5. 特発性血小板減少性紫斑病では、血小板表面抗原に対する抗血小板抗体が検出されますが、抗ミトコンドリア抗体は検出されません。正しくは:特発性血小板減少性紫斑病で検出される主な自己抗体は抗血小板抗体である。選びやすい理由:自己免疫性出血性疾患であり、特定の自己抗体が病態に関与しているため。混同注意:他の血液疾患や出血傾向を示す疾患と関連抗体。
国試ポイント
自己免疫疾患と、その疾患に特異的または特徴的に検出される自己抗体の組み合わせを正確に覚えているかが問われています。特に、主要な自己免疫疾患とその診断マーカーとなる抗体は頻出テーマです。
混同注意
多数の自己免疫疾患が存在し、それぞれ異なる自己抗体が関連するため、それらを混同しやすいです。特に、抗核抗体のように複数の疾患で陽性となる抗体と、抗ミトコンドリア抗体のように特定の疾患に非常に特異的な抗体との違いを理解しておく必要があります。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、主要な自己免疫疾患(リウマチ性疾患、肝疾患、甲状腺疾患、神経疾患など)について、その診断に用いられる代表的な自己抗体の名称、対象抗原、陽性となる疾患、そしてその臨床的意義を網羅的に確認すること。特に、疾患特異性の高い抗体やスクリーニングで用いられる抗体は重要です。
関連知識
抗核抗体とそのパターン(均質型、斑紋型など)、抗SS-A/Ro抗体、抗SS-B/La抗体、抗セントロメア抗体、抗JO-1抗体など、他の自己免疫疾患における代表的な自己抗体と、それらが関連する疾患群(例:全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、強皮症、多発性筋炎/皮膚筋炎)。