間接蛍光抗体法による抗核抗体検査所見(別冊No. 14)を別に示す。この所見から考えられるのはどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第69回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
間接蛍光抗体法による抗核抗体検査で核小体型(または散在斑点型)が認められる場合、全身性硬化症(特に限局型であるCREST症候群)が最も強く疑われます。CREST症候群では、抗セントロメア抗体や抗Scl-70抗体とともに、核小体型抗体が検出されることがあります。他の選択肢の疾患では、それぞれ異なる抗核抗体パターンや特異抗体が特徴的です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。核小体型抗核抗体(または散在斑点型)は、CREST症候群(全身性硬化症の限局型)に特異性の高い抗体です。画像が核小体型を示していれば、この疾患が強く疑われます。
- 2. シェーグレン症候群では、SS-A/Ro抗体、SS-B/La抗体が高頻度で検出されますが、抗核抗体としては斑点型(または均質型)が一般的で、核小体型は稀です。正しくは:シェーグレン症候群では、抗核抗体は主に斑点型や均質型を示します。選びやすい理由:自己免疫疾患であるため、抗核抗体が陽性となることは多いですが、特異的なパターンが異なります。混同注意:他の膠原病と抗核抗体陽性という点で混同しやすいです。
- 3. 薬剤誘発性ループスでは、抗ヒストン抗体が特徴的であり、抗核抗体パターンとしては均質型が一般的です。核小体型は典型的ではありません。正しくは:薬剤誘発性ループスでは、抗核抗体は主に均質型を示します。選びやすい理由:全身性エリテマトーデスと症状が似ているため、混乱しやすいです。混同注意:全身性エリテマトーデス(SLE)と抗核抗体のパターンを混同しやすいです。
- 4. 混合性結合組織病では、抗U1-RNP抗体が非常に特徴的であり、抗核抗体パターンとしては斑点型が典型的です。核小体型ではありません。正しくは:混合性結合組織病では、抗核抗体は主に斑点型を示します。選びやすい理由:複数の膠原病の特徴を持つため、幅広い抗体が関連する印象があるかもしれませんが、抗核抗体パターンには特異性があります。混同注意:他の自己免疫疾患の抗核抗体パターンと混同しやすいです。
- 5. 全身性エリテマトーデスでは、抗ds-DNA抗体や抗Sm抗体が特徴的であり、抗核抗体パターンとしては均質型や斑点型が一般的です。核小体型は稀です。正しくは:全身性エリテマトーデスでは、抗核抗体は主に均質型や斑点型を示します。選びやすい理由:抗核抗体といえばSLEというイメージが強いため、選択肢として選びやすいですが、パターンが重要です。混同注意:抗核抗体陽性の代表的疾患であるため、パターンを区別せずに選択しやすいです。
国試ポイント
間接蛍光抗体法による抗核抗体検査のパターンと、それに対応する疾患や関連抗体を正確に理解しているかを問う問題です。特に、核小体型とCREST症候群の関連は重要です。
混同注意
様々な自己免疫疾患で抗核抗体が陽性となるため、それぞれの疾患に特異的な抗核抗体パターン(均質型、斑点型、核小体型、セントロメア型など)や、関連する特異抗体(抗ds-DNA抗体、抗Sm抗体、抗Scl-70抗体、抗RNP抗体、抗SS-A抗体、抗SS-B抗体など)を混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合、まず画像で示された抗核抗体パターンを正確に識別し、そのパターンに最も関連性の高い疾患や特異抗体との組み合わせを選択できるかを確認します。
関連知識
・抗核抗体各パターンと関連疾患/抗体: - 均質型:SLE、薬剤誘発性ループス(抗ds-DNA抗体、抗ヒストン抗体) - 斑点型:SLE、MCTD、Sjögren症候群(抗Sm抗体、抗RNP抗体、抗SS-A抗体、抗SS-B抗体) - 核小体型:全身性強皮症、CREST症候群(抗Scl-70抗体、抗RNAポリメラーゼIII抗体、抗U3-RNP抗体、抗Th/To抗体) - セントロメア型:CREST症候群(抗セントロメア抗体) ・CREST症候群のC:Calcinosis(石灰沈着)、R:Raynaud phenomenon(レイノー現象)、E:Esophageal dysmotility(食道運動障害)、S:Sclerodactyly(強指症)、T:Telangiectasia(毛細血管拡張症)