電子天秤の設置場所として適切なのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
電子天秤の設置場所は、正確な測定を保証するために、安定した環境であることが極めて重要です。気流、振動、温度変化、直射日光、そして湿度が測定に与える影響を考慮する必要があります。選択肢5の相対湿度60%は、電子天秤の推奨される動作湿度範囲内であり、静電気や結露のリスクを低減し、安定した測定に適した条件です。
選択肢ごとの解説
- 1. 電子天秤は微細な重量変化を測定するため、気流の影響を非常に受けやすいです。わずかな空気の流れでも測定値が不安定になったり、誤差が生じたりするため、気流の少ない場所が適切です。正しくは:気流が少ない(安定している)。選びやすい理由:換気が良い場所は清潔に保ちやすいが、電子天秤には不向き。混同注意:他の精密機器では換気が必要な場合があるため、混同しやすい。
- 2. 電子天秤は水平で振動のない安定した場所に設置する必要があります。設置台が動いたり不安定であったりすると、測定値に振動による誤差が生じ、正確な測定ができません。正しくは:設置台が不動である(安定している)。選びやすい理由:移動が容易な方が便利だと考えるかもしれないが、安定性が最優先。混同注意:実験室の配置換えを考慮して可動性も重要だと思うかもしれない。
- 3. 電子天秤の性能は周囲の温度変化に影響されます。一般的に、電子天秤は室温(約20℃〜25℃)で安定した性能を発揮するように設計されており、急激な温度変化や低すぎる温度は測定誤差の原因となります。特に、低温では機器が安定するまでに時間がかかったり、結露のリスクもあります。正しくは:温度が安定している(一般的に室温20~25℃)。選びやすい理由:低温環境は試薬の安定性には良い場合があるため、混同しやすい。混同注意:試薬の保存温度と電子天秤の動作温度を混同することがある。
- 4. 直射日光は温度変化を引き起こし、電子天秤の内部機構やセンサーに影響を与え、測定値の安定性を損ないます。また、直射日光による光の影響でディスプレイが見にくくなることもあります。電子天秤は温度変化の少ない、日陰の場所が適切です。正しくは:日当たりが良くない(直射日光が当たらない)。選びやすい理由:明るい場所の方が作業しやすいと考えるかもしれない。混同注意:一般的な作業環境の明るさと、精密機器の設置条件を混同しやすい。
- 5. 正解。電子天秤は湿度変化にも敏感です。一般的に、安定した中程度の湿度環境(相対湿度40%〜70%程度)が推奨されます。湿度が低すぎると静電気が発生しやすくなり、測定物に影響を与える可能性があります。高すぎると結露や内部回路の腐食のリスクがあります。相対湿度60%は、これらのリスクが少なく、安定した測定に適した範囲内の値です。正しくは:正しい選択肢です。選びやすい理由:特に無し。適切な湿度の知識が問われる。混同注意:高湿度や低湿度の影響を正しく理解していないと、他の選択肢に惑わされる可能性がある。
国試ポイント
この問題は、電子天秤の正確な操作と保守に必要な環境条件に関する基本的な知識を問うものです。特に、精密測定機器に影響を与える物理的要因(気流、振動、温度、湿度、光)について理解していることが重要です。
混同注意
他の選択肢は、いずれも電子天秤の測定精度を低下させる要因となります。例えば、気流や振動は即座に測定値の変動として現れるため、誤答と判断しやすいです。温度や日当たりも重要ですが、湿度が適切な範囲であることも見落とされがちです。
次に同じ論点が出たら
電子天秤の校正方法や、日常点検の項目について問う問題に進む可能性があります。
関連知識
電子天秤を使用する前には、必ず水平調整を行い、校正(キャリブレーション)を実施することが必須です。また、定期的なメンテナンスや、使用しないときの適切な保管も精度維持のために重要です。