クレアチニンで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
クレアチニンの血漿濃度は、筋肉量に強く相関します。一般的に男性は女性よりも筋肉量が多いため、クレアチニンの生成量も多く、その結果として血漿クレアチニン濃度の基準範囲は男性の方が高めに設定されています。このため、血漿濃度の基準範囲には男女差が存在します。
選択肢ごとの解説
- 1. クレアチニンは主に筋肉においてクレアチンから生成されます。クレアチンリン酸はATPを再生する際のエネルギー源として機能し、その代謝産物であるクレアチニンは非酵素的に生成されます。正しくは:クレアチニンは主に筋肉でクレアチンから生成されます。選びやすい理由:生体内の物質の多くは肝臓で代謝・合成されるため、誤って正しいと判断しやすいです。混同注意:肝臓で合成される物質(アルブミンなど)と混同しやすいです。クレアチン自体は肝臓で合成されますが、クレアチニンは筋肉で生成されます。
- 2. クレアチニンは糸球体で自由にろ過された後、尿細管での再吸収はほとんどなく、一部は尿細管から分泌されます。そのため、腎機能評価指標として利用されます。正しくは:クレアチニンは尿細管での再吸収がほとんどなく、一部は尿細管から分泌されます。選びやすい理由:多くの電解質や栄養素は尿細管で再吸収されるため、クレアチニンも再吸収されると誤解しやすいです。混同注意:ブドウ糖やアミノ酸などの再吸収される物質と混同しやすいです。クレアチニンは排泄されるべき老廃物であるため、再吸収されることは生体にとって望ましくありません。
- 3. 脱水症では体液量が減少するため、血液が濃縮され、血漿中のクレアチニン濃度は上昇します。これは、クレアチニンが体液量に依存して変動するためです。正しくは:脱水症では血漿中のクレアチニン濃度は高い値を示します。選びやすい理由:体液量の変化が血漿濃度に影響を与えることは理解できていても、それが上昇か下降かを逆にしてしまうことがあります。混同注意:特定の疾患でクレアチニン濃度が低下する場合(例:筋量減少)と混同しやすいです。脱水は体液量減少による相対的な濃縮です。
- 4. 正解。クレアチニンは筋肉量に比例して生成されるため、一般的に男性の方が女性よりも筋肉量が多いため、血漿クレアチニン濃度も男性の方が高値を示す傾向があり、基準範囲にも男女差が設けられています。選びやすい理由:この選択肢は、生理学的知識に基づいて判断できます。
- 5. Duchenne型筋ジストロフィでは、筋肉が破壊・変性し、最終的に筋肉量が著しく減少します。クレアチニンは筋肉量に比例して生成されるため、筋量の減少に伴い血漿クレアチニン濃度は低下します。正しくは:Duchenne型筋ジストロフィでは血漿クレアチニン濃度は低値を示します。選びやすい理由:筋疾患や筋損傷で逸脱酵素(CKなど)が高値を示すことから、クレアチニンも高値を示すと誤解しやすいです。しかし、クレアチニンは筋量そのものに依存します。混同注意:筋破壊によって逸脱する酵素(例:クレアチンキナーゼ, CK)の変動と、筋肉量の減少に伴うクレアチニン生成量の変化を混同しやすいです。
国試ポイント
クレアチニンの代謝経路、排泄経路、血漿濃度に影響を与える要因(筋肉量、脱水、腎機能など)、および疾患との関連性に関する基本的な知識が問われています。特に、クレアチニンが筋肉量と密接に関連している点が重要です。
混同注意
クレアチニンとクレアチン、また、筋破壊によって上昇する酵素(CKなど)と筋量減少によって変化するクレアチニン濃度を混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、クレアチニンの腎臓での挙動(ろ過、再吸収、分泌)や、特定の病態(腎不全、筋萎縮、脱水)における変動パターンについてさらに詳しく問われる可能性があります。
関連知識
クレアチニンクリアランス、eGFR(推算糸球体ろ過量)、クレアチンキナーゼ(CK)、尿素窒素(BUN)、腎不全、筋疾患。