フローボリューム曲線(別冊No. 3)を別に示す。肺線維症はどれか。

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出典:厚生労働省ホームページ(第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
肺線維症は、肺の弾力性が低下し、肺が硬くなることで空気の取り込みが制限される拘束性肺疾患です。フローボリューム曲線では、肺活量(VC)および1秒量(FEV1)が減少し、その結果として曲線全体が縮小します。しかし、気道の抵抗は通常保たれるため、FEV1/FVC比は正常かむしろ高値になることもあります。選択肢Cの曲線は、全体的にボリュームが小さくなっているものの、典型的な閉塞性障害(下に凸のカーブ)や上気道閉塞(平坦化)の特徴がなく、拘束性障害のパターンに合致します。
選択肢ごとの解説
- 1. Aは、全体的にフローが低いが、特に呼気末期に曲線が下に凸になる閉塞性障害の典型的なパターンです。気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などで見られます。正しくは:閉塞性障害の典型例。フローボリューム曲線の形が全体的に小さく、呼気末期に下に凸のカーブを示す。選びやすい理由:呼吸器疾患に関連するため、他の閉塞性パターンと混同しやすいかもしれません。混同注意:拘束性障害の曲線(C)と混同することはありませんが、閉塞性障害の他の亜型と区別が難しいことがあります。
- 2. Bは、吸気および呼気のピークフローが平坦化しているパターンであり、これは上気道閉塞(例:声門狭窄、気管狭窄)の典型的な特徴です。正しくは:上気道閉塞の典型例。吸気と呼気の両方で流量が制限され、曲線が平坦化する。選びやすい理由:呼吸障害全般を示す曲線として、見落とされやすいかもしれません。混同注意:肺実質の病変によるパターンとは明確に区別されますが、気管支の閉塞と混同する可能性があります。
- 3. 正解。Cは、肺活量(VC)や1秒量(FEV1)が減少し、全体的に曲線が小さくなるものの、呼気流量と吸気流量の比率が保たれている拘束性障害の典型的なパターンです。肺線維症は拘束性肺疾患に分類されるため、この曲線が合致します。選びやすい理由:他の呼吸機能障害の曲線と区別がつきにくい場合、誤って選択しない可能性があります。混同注意:閉塞性障害(A)とは異なり、全体的に曲線が縮小しているのが特徴で、閉塞性の特徴的な下の凸のカーブは見られません。
- 4. Dは、曲線が全体的に大きく、特に呼気フローが非常に高い状態を示すもので、これはむしろ健常者や、まれに過換気症候群など、肺機能が良好な状態を示唆します。正しくは:健常者、または過換気などを示す例。曲線が全体的に大きく、高いフローを示す。選びやすい理由:特に問題がない曲線として、見落とされやすいかもしれません。混同注意:他の異常な曲線との対比で、正常なパターンとして認識することが重要です。
- 5. Eは、呼気開始直後に流量が急激に低下し、その後のカーブが下に凸になるパターンで、主に気管支軟化症や気管支虚脱など、気道に構造的な異常がある場合に観察されます。正しくは:気管支軟化症など、気道の虚脱を伴う閉塞性障害の例。呼気初期にピークフローが立ち上がらず、急激にフローが低下する。選びやすい理由:他の閉塞性障害(A)と似ているように見えるため、区別がつきにくいかもしれません。混同注意:通常の閉塞性障害(A)との違いは、呼気開始直後のフローの立ち上がりの悪さと、より顕著な下方への凸性です。
国試ポイント
フローボリューム曲線の基本的な解釈能力、特に閉塞性障害と拘束性障害の区別、およびそれぞれの代表的な疾患との関連性を問う問題です。上気道閉塞のパターンも重要な鑑別点として出題されることが多いです。
混同注意
閉塞性肺疾患(COPD、喘息)のフローボリューム曲線と、拘束性肺疾患(肺線維症、間質性肺炎)のフローボリューム曲線を混同しやすい。特に、閉塞性肺疾患の呼気末期の下に凸のカーブと、拘束性肺疾患の全体的な縮小を区別することが重要です。
次に同じ論点が出たら
次に同様の問題が出題された場合、まず曲線全体が縮小しているか(拘束性)、呼気曲線が下に凸になっているか(閉塞性)、吸気・呼気曲線が平坦化しているか(上気道閉塞)を判断します。その後、具体的な疾患名とそれぞれのパターンを照らし合わせる手順で解くと良いでしょう。
関連知識
フローボリューム曲線は、肺活量測定と並んで呼吸機能検査の基本です。呼気曲線と吸気曲線から、肺活量(VC)、1秒量(FEV1)、ピークフロー(PEF)、FEV1/FVC比などの指標を読み取ることができます。これらの指標と曲線の形状を組み合わせて、閉塞性障害、拘束性障害、上気道閉塞などの診断に役立てます。