セントロメアにあるヘテロクロマチンを特異的に染色するのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
Cバンド染色法は、染色体上のセントロメア領域に特異的に存在する構成的ヘテロクロマチンを濃染する手法です。この方法は、染色体の安定性や構造異常の解析に役立ちます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。Cバンド染色法は、主にセントロメア領域に存在する構成的ヘテロクロマチンを特異的に濃染する染色法です。この領域はDNAが密に凝集しており、反復配列が多い特徴があります。
- 2. Gバンド染色法は、トリプシン処理後にギムザ染色を行うことで、染色体の長軸に沿って明暗の縞模様(バンド)を示す方法です。これは euchromatin と heterochromatin の分布を反映しますが、セントロメアのヘテロクロマチンを特異的に濃染するものではありません。特に、構成的ヘテロクロマチンはGバンドでは暗帯として現れることが多いですが、Cバンドのように特異的な濃染ではありません。正しくは:Gバンド染色法は、染色体全体にわたる明暗の縞模様を示し、各染色体の同定に用いられます。選びやすい理由:Gバンドも染色体バンドを示し、ヘテロクロマチンの分布をある程度反映するため、関連すると思いやすいです。混同注意:CバンドとGバンドはどちらも染色体分析に用いられるため、混同しやすいです。Cバンドは構成的ヘテロクロマチン、Gバンドは全般的なバンドパターンを識別します。
- 3. NOR染色法(Nucleolar Organizer Region染色法)は、核小体形成領域(NOR)を染色する方法であり、主にリボソームRNA遺伝子が存在する領域を検出します。これはセントロメアのヘテロクロマチンを特異的に染めるものではありません。正しくは:NOR染色法は、核小体形成領域を検出するために使用されます。選びやすい理由:染色体の一部を染める方法であるため、他の染色法と関連付けてしまいやすいかもしれません。混同注意:特定の染色体領域を染めるという点でCバンドと共通していますが、対象となる構造が異なります。
- 4. Qバンド染色法は、蛍光色素であるキナクリンマスタードを用いて染色体DNAを染める方法です。Gバンドと同様に染色体に明暗のバンドパターンを示し、特にATリッチな領域が明るく光りますが、セントロメアのヘテロクロマチンを特異的に濃染するものではありません。正しくは:Qバンド染色法は、染色体全体にわたる蛍光バンドパターンを示し、染色体の同定に用いられます。選びやすい理由:Gバンドと同様に染色体のバンドパターンを示すため、選択肢として間違いやすいです。混同注意:Gバンド染色法と非常に類似したバンドパターンを示し、Gバンドと混同しやすいです。
- 5. Rバンド染色法は、Gバンドとは逆のバンドパターンを示す染色法です。Gバンドで暗帯となる部分が明帯に、明帯となる部分が暗帯に染まります。これもセントロメアのヘテロクロマチンを特異的に濃染するものではありません。正しくは:Rバンド染色法は、Gバンドと逆のバンドパターンを示し、テロメア領域の研究などに用いられます。選びやすい理由:染色体バンドの一種であるため、他の染色体染色法と混同しやすいです。混同注意:Gバンド染色法と対照的な関係にあるため、セットで覚え、他の染色法と区別することが重要です。
国試ポイント
染色体検査における各種バンド染色法の目的と、それぞれが特異的に染める構造(または特徴)を正確に理解しているかが問われます。特に、Cバンド染色法がセントロメアの構成的ヘテロクロマチンを特異的に染めるという知識は重要です。
混同注意
Gバンド、Qバンド、Rバンドといった他の主要な染色体バンド染色法と、Cバンド染色法の違い(特に染色対象の特異性)を混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合、各バンド染色法がどの染色体領域(セントロメア、テロメア、NORなど)やDNAの特性(ATリッチ、GCリッチ、構成的ヘテロクロマチンなど)を特異的に検出するかを確認することがポイントとなります。
関連知識
染色体の構造(セントロメア、テロメア、ヘテロクロマチン、ユークロマチン)、核型分析、染色体異常の検出方法、DNAの繰り返し配列の局在。