超音波検査でカメレオンサインがみられるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
カメレオンサインは、肝血管腫の超音波検査において観察される特徴的な所見です。これは、腫瘍内の血液プールが体位変換や呼吸運動によって移動・貯留し、病変の内部エコーが変化して見える現象を指します。特に大きな血管腫で認められやすく、肝血管腫の診断に役立つことがあります。
選択肢ごとの解説
- 1. 肝嚢胞は内部に液体が貯留しているため、超音波検査では一般的に無エコーで境界明瞭な病変として描出されます。カメレオンサインは腫瘍の血流動態に関連する所見であり、嚢胞性病変には見られません。正しくは:肝嚢胞は無エコーで境界明瞭な病変として描出される。選びやすい理由:肝臓の良性病変という点で、血管腫と誤認する可能性があるが、嚢胞の描出は血管腫とは異なる。混同注意:他の肝腫瘍との超音波所見の違い。
- 2. 肝膿瘍は細菌感染によるもので、内部には膿が貯留しています。超音波検査では内部エコーが不均一な低エコー域として描出されることが多く、カメレオンサインのような血流動態の変化は典型的ではありません。正しくは:肝膿瘍は内部エコー不均一な低エコー域として描出されることが多い。選びやすい理由:炎症性病変と腫瘍性病変の区別がつきにくい場合がある。混同注意:肝細胞癌や転移性肝癌との鑑別。
- 3. 正解。肝血管腫は、超音波検査において、呼吸や体位変換によって内部エコーの性状が変化することがあり、この現象が「カメレオンサイン」と呼ばれます。これは腫瘍内の血液プールが体位などによって移動・貯留する様子を反映していると考えられています。特に大きな血管腫で観察されやすい所見です。正しくは:肝血管腫は呼吸や体位変換によって内部エコーの性状が変化する「カメレオンサイン」を示すことがある。選びやすい理由:肝血管腫は最も一般的な良性肝腫瘍であり、特徴的な超音波所見として知られている。混同注意:他の肝腫瘍との鑑別点。
- 4. 肝細胞がんは悪性腫瘍であり、超音波検査では不均一なエコーパターンやモザイクパターン、ハロー形成、充実性病変として描出されることが多いです。カメレオンサインは血管腫に特有の血流動態変化に基づく所見であり、肝細胞がんでは見られません。正しくは:肝細胞がんは不均一なエコーパターンやモザイクパターンとして描出されることが多い。選びやすい理由:肝臓の代表的な腫瘍として選択肢に入りやすいが、血管腫とは異なる特徴を持つ。混同注意:肝血管腫や転移性肝癌との鑑別診断。
- 5. 転移性肝がんは原発巣によって超音波所見は様々ですが、一般的には境界不明瞭な低エコー域やターゲットサイン(牛目状所見)を示すことが多いです。カメレオンサインは血管腫の血流動態に起因する所見であり、転移性肝がんでは認められません。正しくは:転移性肝がんは境界不明瞭な低エコー域やターゲットサインを示すことが多い。選びやすい理由:肝細胞癌と同様に肝臓の悪性腫瘍として誤って選ばれる可能性がある。混同注意:他の肝腫瘍、特に肝細胞癌や血管腫との鑑別。
国試ポイント
臨床検査技師国家試験では、主要な臓器の超音波検査所見と、それに伴う特徴的なサインや病態との関連性を問う問題が頻出します。特に、良性・悪性腫瘍の鑑別診断に用いられる所見は重要です。この問題は、肝血管腫に特有の超音波所見である「カメレオンサイン」を知っているかを確認しています。
混同注意
肝血管腫は良性腫瘍ですが、他の肝腫瘍(肝細胞がん、転移性肝がん)や嚢胞性病変(肝嚢胞)との鑑別が重要です。それぞれの病変の超音波エコーパターンや特徴的なサインを混同しないように注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
次に類似の論点が出題された場合、他の肝腫瘍(肝細胞がん、転移性肝がん、肝腺腫など)の超音波検査における特徴的な所見(モザイクパターン、ハローサイン、ターゲットサインなど)や、各病態の鑑別診断ポイントを正確に理解しているかを問われる可能性が高いでしょう。
関連知識
肝血管腫は肝臓に発生する最も頻度の高い良性腫瘍です。多くは無症状で経過しますが、巨大なものでは腹部膨満感や疼痛を引き起こすことがあります。超音波検査の他に、CT検査やMRI検査でも特徴的な所見を示します。