入力された信号を1000倍にする増幅器がある。この増幅器の利得[dB]はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
増幅器の電圧利得または電流利得Gをデシベル(dB)で表す場合、その計算式は20log10(G)です。本問では入力された信号が1000倍になるため、G=1000となります。したがって、利得は20log10(1000) = 20 × 3 = 60 dBです。電力利得の場合は10log10(Pout/Pin)となりますが、通常「信号」という表現の場合は電圧または電流利得を指します。
選択肢ごとの解説
- 1. 10 dBは信号が約3.16倍(10^(10/20))に増幅された場合に相当します。正しくは:入力信号が約3.16倍になる増幅器の利得です。選びやすい理由:もし利得の計算式を誤って10log10(G)として、G=10の場合と混同すると選ぶ可能性があります。あるいは、単純に1000を10で割った結果を想像するかもしれません。混同注意:電力利得の計算式(10logG)と電圧利得の計算式(20logG)の混同、またはG=10の場合と間違える可能性があります。
- 2. 20 dBは信号が10倍(10^(20/20) = 10^1 = 10)に増幅された場合に相当します。正しくは:入力信号が10倍になる増幅器の利得です。選びやすい理由:利得が10倍の場合のdB値が20dBであるため、誤って選択する可能性があります。また、20という数字が計算式に含まれるため、何らかの形で関係があると誤解するかもしれません。混同注意:利得が10倍の場合のデシベル値と混同する可能性があります。
- 3. 40 dBは信号が100倍(10^(40/20) = 10^2 = 100)に増幅された場合に相当します。正しくは:入力信号が100倍になる増幅器の利得です。選びやすい理由:1000倍という数字が与えられているので、100の倍数を意識して選んでしまうかもしれません。混同注意:利得が100倍の場合のデシベル値と混同する可能性があります。
- 4. 正解。電圧利得Gをデシベル(dB)で表す式は20log10(G)です。G=1000を代入すると、20log10(1000) = 20 × 3 = 60 dBとなります。
- 5. 80 dBは信号が10000倍(10^(80/20) = 10^4 = 10000)に増幅された場合に相当します。正しくは:入力信号が10000倍になる増幅器の利得です。選びやすい理由:1000という数字に近いため、計算ミスや勘違いで選んでしまう可能性があります。混同注意:利得が10000倍の場合のデシベル値と混同する可能性があります。
国試ポイント
デシベル(dB)の基本的な計算方法と、電圧・電流利得と電力利得で異なる計算式(20log10 vs 10log10)を正確に理解しているかを問う問題です。特に、常用対数の計算(例: log10(1000) = 3)が正確にできるかどうかがポイントとなります。
混同注意
電圧・電流利得のデシベル計算式(20log10(G))と電力利得のデシベル計算式(10log10(G))の混同、常用対数(log10)の計算間違い、「1000倍」という数字から、安易に10や100の倍数を選んでしまうことが主な間違いの原因となります。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、まず「何に対する利得か(電圧・電流か、電力か)」を確認し、それに合わせて「20log10(G)」または「10log10(G)」のいずれの式を用いるべきか判断します。また、提示された倍率(G)の常用対数(log10(G))を正確に計算できるかを確認します。
関連知識
デシベル(dB)の定義とその物理的意味、常用対数(log10)の基本的な計算、電圧・電流・電力のデシベル計算式の違いと使い分け、dBm、dBVなどの異なる基準レベルのデシベル表現、音響や電子回路におけるデシベルの応用例を理解しておくことが重要です。