臨床検査システム〈LIS〉で扱われる大量の検査データを効率的に取り扱う仕組みはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
臨床検査システム(LIS)は、検体情報、検査結果、患者情報など非常に大量のデータを扱います。これらのデータを効率的に保存し、必要に応じて迅速に検索・抽出・更新するためには、構造化されたデータ管理が必要であり、その役割を果たすのがデータベース管理システム(DBMS)です。DBMSはデータの整合性を保ち、複数のユーザーからのアクセスを制御し、バックアップやリカバリ機能も提供するため、LISの中核をなす技術です。
選択肢ごとの解説
- 1. ウェブブラウザはインターネット上の情報閲覧ツールであり、LISのデータ管理機能とは異なります。正しくは:LISのデータ管理には直接関与しませんが、LISの情報をWeb経由で閲覧するインターフェースとして利用されることはあります。選びやすい理由:Web技術が広く利用されているため、システムの一部と誤解しやすいかもしれません。混同注意:LISのクライアント側インターフェースと混同する可能性があります。
- 2. オフィススイート(例: Word, Excel)は文書作成や表計算に用いるソフトウェア群であり、LISのような大規模データの構造的な管理には不向きです。正しくは:オフィススイートは個人や小規模なデータ処理には有用ですが、LISの基盤技術ではありません。選びやすい理由:日常的にPCでデータを扱う際に使われるため、何らかのデータ管理ツールと誤解されやすいです。混同注意:一般的なデータ処理ツールとLISの専門的なデータ管理システムを混同する可能性があります。
- 3. オペレーティングシステム(OS)はコンピュータの基本的な動作を制御するソフトウェアですが、特定のアプリケーションであるLISのデータ管理を直接行うものではありません。正しくは:OSはコンピュータ上でLISを含むあらゆるソフトウェアが動作するための土台ですが、データの効率的な管理そのものは担当しません。選びやすい理由:コンピュータの最も基本的なソフトウェアであるため、あらゆる機能の基盤であると誤解されやすいです。混同注意:システム全体の基盤と、特定のアプリケーションの機能(データ管理)を混同する可能性があります。
- 4. 正解。データベース管理システム(DBMS)は、大量のデータを構造化して保存し、効率的な検索、更新、管理を可能にするソフトウェアであり、LISのようなシステムで検査データを扱う上で不可欠な基盤技術です。
- 5. プログラミング言語はソフトウェアを開発するための記述法であり、データそのものを管理するツールではありません。LISもプログラミング言語を用いて開発されますが、それ自体がデータ管理機能を提供するわけではありません。正しくは:プログラミング言語はLISを構築するための道具ですが、LISが扱うデータの管理機能そのものではありません。選びやすい理由:システム開発に必須であるため、システムの基盤機能の一部と誤解しやすいです。混同注意:システムの開発ツールと、システムが提供する機能(データ管理)を混同する可能性があります。
国試ポイント
臨床検査システム(LIS)や病院情報システム(HIS)といった医療情報システムにおいて、大量のデータを効率的に扱うための基盤技術は何かという基本的な知識が問われています。それぞれの選択肢がどのような役割を持つか、特にデータ管理に特化したシステムがどれかを正確に理解しているかが重要です。
混同注意
各IT用語の役割の混同。特にOSやプログラミング言語など、システムの基盤を構成する別の要素と混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合、医療情報システムにおけるデータ管理の重要性と、そのための具体的な技術(DBMS)を結びつけて考えること。また、各情報技術の基本的な機能と役割を区別して理解しているかを確認すること。
関連知識
LIS、HIS、RISの機能と役割、データベースの種類(リレーショナルデータベースなど)、SQLの基本、データマイニング。