乳癌の腫瘍マーカーはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
CA15-3は乳癌の代表的な腫瘍マーカーであり、治療効果のモニタリングや再発の早期発見に利用されます。他の選択肢はそれぞれ別の臓器の癌の腫瘍マーカーです。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。CA15-3は、主に乳癌の治療効果判定や再発モニタリングに使用される腫瘍マーカーです。診断には感度が低いためあまり用いられませんが、進行乳癌で高値を示すことがあります。
- 2. CA19-9は、主に膵癌、胆道癌、胃癌、大腸癌などの消化器系癌で上昇する腫瘍マーカーです。正しくは:CA19-9は、膵癌や胆道癌のマーカーとして知られています。選びやすい理由:CAという略号が共通しているため、他の癌腫のマーカーと混同しやすいです。混同注意:CA125(卵巣癌)、CA15-3(乳癌)など、他のCAシリーズの腫瘍マーカー。
- 3. CYFRA21-1は、主に肺扁平上皮癌やその他の非小細胞肺癌で上昇する腫瘍マーカーです。正しくは:CYFRA21-1は、肺癌(特に扁平上皮癌)のマーカーとして知られています。選びやすい理由:様々な癌腫で腫瘍マーカーが存在するため、知識が曖昧だと選びやすいかもしれません。混同注意:CEA(大腸癌、肺癌など)、SLX(肺腺癌)など、他の肺癌マーカーや類似の略号を持つマーカー。
- 4. NSE(Neuron-specific enolase)は、主に小細胞肺癌や神経芽腫などの神経内分泌系腫瘍で上昇する腫瘍マーカーです。正しくは:NSEは、小細胞肺癌や神経芽腫のマーカーとして知られています。選びやすい理由:英語の略号で、何の略かを知らないと判断が難しいかもしれません。混同注意:ProGRP(小細胞肺癌)、CEA(小細胞肺癌でも上昇することがある)など、他の肺癌マーカーや神経内分泌腫瘍マーカー。
- 5. SCC(Squamous cell carcinoma antigen)は、主に扁平上皮癌、特に子宮頸癌、肺扁平上皮癌、食道癌、頭頸部癌などで上昇する腫瘍マーカーです。正しくは:SCCは、扁平上皮癌(子宮頸癌、肺扁平上皮癌など)のマーカーとして知られています。選びやすい理由:乳癌にも扁平上皮癌の成分が含まれる特殊なケースもあるため、混同する可能性がありますが、一般的な乳癌マーカーではありません。混同注意:CYFRA21-1(肺扁平上皮癌)、CEA(様々な癌腫で上昇)など、他の扁平上皮癌マーカー。
国試ポイント
主要な癌腫とその代表的な腫瘍マーカーの組み合わせを正確に覚えているかが問われています。特に、CA15-3が乳癌のマーカーであることは基本知識です。
混同注意
CA15-3とCA125(卵巣癌)、CA19-9(膵癌など)は混同しやすく、略号が似ているため注意が必要です。また、CYFRA21-1、NSE、SCCはそれぞれ肺癌や扁平上皮癌など特定の癌腫のマーカーとして頻出するため、各マーカーの特異性を理解しておく必要があります。
次に同じ論点が出たら
この問題で誤答した場合、各癌腫と腫瘍マーカーの基本的な対応関係が曖昧である可能性があります。まずは頻出する主要な癌腫(肺癌、胃癌、大腸癌、肝癌、乳癌、卵巣癌、膵癌、前立腺癌など)と、それらに対応する代表的な腫瘍マーカー(CEA, CA19-9, AFP, PIVKA-II, PSA, CA125, CA15-3, CYFRA21-1, NSE, SCCなど)の組み合わせを確実に覚えることから始めましょう。また、それぞれのマーカーがどのような状況(診断、治療効果判定、再発モニタリング)で主に用いられるか、その限界についても確認してください。
関連知識
主要な腫瘍マーカーの基準値、測定原理、偽陽性・偽陰性の要因、診断における位置づけ(早期診断には不向きで、治療効果判定や再発モニタリングに用いられることが多いこと)についても理解しておくことが重要です。