直接抗グロブリン試験について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
直接抗グロブリン試験は、赤血球表面にすでに抗体が結合している状態を検出する検査です。溶血性輸血副反応では、輸血された赤血球が患者の抗体によって攻撃され、赤血球表面に抗体が結合している可能性が高いため、その確認のために直接抗グロブリン試験が必須となります。また、自己免疫性溶血性貧血の診断にも用いられます。
選択肢ごとの解説
- 1. 直接抗グロブリン試験では、患者の赤血球表面に結合している抗体を検出するため、検体は患者の赤血球(凝集した赤血球塊など)を使用します。血清を使用するのは間接抗グロブリン試験です。正しくは:患者の赤血球(凝集した赤血球塊など)を検体として用いる。選びやすい理由:抗体検査という点で、血清を用いる間接抗グロブリン試験と混同しやすい。混同注意:間接抗グロブリン試験の検体(血清)
- 2. PEGは主に間接抗グロブリン試験の際に、抗原抗体反応を促進し感度を高める目的で使用される反応増強剤です。直接抗グロブリン試験では、通常、反応増強剤は必要ありません。正しくは:間接抗グロブリン試験の反応促進剤としてPEGが使用される。選びやすい理由:抗体検査全般で反応促進剤が使われることを知っていると、選択肢に入れてしまうかもしれない。混同注意:間接抗グロブリン試験で使用される反応増強剤
- 3. 交差適合試験の主試験には、通常、輸血される患者の血漿(血清)と供血者の赤血球を反応させて不規則抗体の有無を確認する間接抗グロブリン試験が含まれます。直接抗グロブリン試験は、患者赤血球に既に抗体が結合している状態を調べるため、ルーチンの交差適合試験の主試験としては行われません。正しくは:交差適合試験の主試験には間接抗グロブリン試験が使用される。選びやすい理由:輸血前の検査である交差適合試験と、直接抗グロブリン試験(輸血後に行われることがある)を混同しやすい。混同注意:間接抗グロブリン試験
- 4. 不規則抗体のスクリーニング検査は、主に患者の血清中に存在する不規則抗体を検出するためのものであり、間接抗グロブリン試験を用いて行われます。直接抗グロブリン試験は、赤血球表面に結合している抗体を検出するものです。正しくは:不規則抗体のスクリーニング検査には間接抗グロブリン試験が用いられる。選びやすい理由:抗体検査であるため、不規則抗体の検出と関連付けてしまいやすい。混同注意:間接抗グロブリン試験
- 5. 正解。溶血性輸血副反応の診断において、輸血された赤血球(または患者自身の赤血球)の表面に抗体が結合していることを確認することは非常に重要です。直接抗グロブリン試験は、この結合抗体を検出するために最も有用な検査の一つです。
国試ポイント
直接抗グロブリン試験と間接抗グロブリン試験の原理、使用検体、適用される臨床状況の違いを正確に理解しているかを問う問題です。特に、それぞれの試験が何を検出するのか(赤血球結合抗体か、血清中遊離抗体か)を区別できることが重要です。
混同注意
直接抗グロブリン試験と間接抗グロブリン試験の目的、検体、適用疾患。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、各選択肢の検査が「何を」「どの検体で」「どのような状況で」行われるのか、そして「どのような疾患や状態を診断する」のかを詳細に確認する。
関連知識
輸血前の検査(ABO血液型、Rh血液型、不規則抗体スクリーニング、交差適合試験)、自己免疫性溶血性貧血(AIHA)、新生児溶血性疾患(HDN)における直接抗グロブリン試験の役割。