測定対象の物理量変化に対応して電気抵抗が変化するセンサはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・3番
解説
この問題は、物理量の変化(温度、ひずみなど)によって電気抵抗が変化する原理を持つセンサーを選ぶことを求めています。サーミスタは温度変化、ストレンゲージはひずみ変化に応じて抵抗値が変わる特性を利用しています。一方、圧電素子、熱電対、ホール素子は、それぞれ圧電効果、ゼーベック効果、ホール効果といった、抵抗変化以外の原理(主に電圧発生)で物理量を検出します。
選択肢ごとの解説
- 1. 圧電素子は、機械的な圧力やひずみ(物理量)によって電圧を発生させる「圧電効果」を利用したセンサーです。電気抵抗の変化を検出するものではありません。正しくは:圧電効果を利用し、機械的な力を電圧に変換する。選びやすい理由:物理量(力、振動など)を電気信号(電圧)に変換するセンサーであるため、抵抗変化型センサーと混同しやすいです。混同注意:電気抵抗の変化を検出するセンサー(サーミスタ、ストレンゲージなど)と原理を混同しやすい。
- 2. 正解。サーミスタは、温度(物理量)の変化に対して電気抵抗が大きく変化する半導体素子であり、この特性を利用して温度測定などに用いられます。
- 3. 正解。ストレンゲージ(ひずみゲージ)は、測定対象の物体に加わるひずみ(物理量)に応じて、その内部の電気抵抗が変化するセンサーです。この抵抗変化からひずみ量を測定します。
- 4. 熱電対は、2種類の異なる金属線を接続した接点に温度差(物理量)が生じると、その温度差に応じた熱起電力(電圧)が発生する「ゼーベック効果」を利用したセンサーです。電気抵抗の変化を直接測定するものではありません。正しくは:ゼーベック効果を利用し、温度差を電圧として検出する。選びやすい理由:温度を測定するセンサーであるため、同じく温度センサーであるサーミスタと原理を混同しやすいです。混同注意:サーミスタ(抵抗変化を利用)と熱電対(ゼーベック効果による電圧発生)は、ともに温度センサーですが原理が異なります。
- 5. ホール素子は、電流が流れる半導体に磁場(物理量)を垂直に加えると、電流と磁場の両方に垂直な方向に「ホール電圧」が発生する「ホール効果」を利用したセンサーです。電気抵抗の変化を検出するものではありません。正しくは:ホール効果を利用し、磁場の強さを電圧として検出する。選びやすい理由:物理量(磁場)を電気信号(電圧)に変換するセンサーであるため、抵抗変化型センサーと原理を混同しやすいです。混同注意:抵抗変化型センサーとは検出原理が全く異なります。
国試ポイント
医療機器や生体計測で用いられる様々なセンサーの基本的な原理を理解しているかが問われます。特に、抵抗変化を利用するセンサーと、電圧発生などの他の原理を利用するセンサーとを明確に区別できることが重要です。
混同注意
同じ物理量(例:温度)を測定するセンサーであっても、その原理が異なるもの(例:サーミスタと熱電対)は混同しやすいため注意が必要です。また、物理量を電気信号に変換するという共通点から、異なる原理のセンサー全般が混同されることがあります。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、選択肢にあるセンサーが「何を測定するか」だけでなく、「どのような原理(特に抵抗変化、電圧発生、電流変化など)で測定しているか」を正確に理解しているかが鍵となります。
関連知識
抵抗変化型センサーの例として、感温抵抗体(サーミスタ、測温抵抗体)、ひずみゲージなどが挙げられます。その他の原理を利用するセンサーとしては、圧電効果(圧電素子)、ゼーベック効果(熱電対)、ホール効果(ホール素子)、光電効果(フォトダイオード、光電管)、電磁誘導(電磁流量計)などがあります。