蛋白質合成の場として重要なのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
リボソームは、mRNAの遺伝情報に基づいてアミノ酸を連結し、ポリペプチド鎖(タンパク質)を合成する細胞小器官です。これは細胞内におけるタンパク質合成の中心的役割を担っています。
選択肢ごとの解説
- 1. ゴルジ体は、小胞体で合成されたタンパク質を修飾し、選別し、適切な場所へ輸送する機能を持っていますが、タンパク質そのものを合成する場所ではありません。正しくは:ゴルジ体は、タンパク質の修飾、選別、輸送に関与します。選びやすい理由:細胞内のタンパク質動態に深く関わるため、一見すると合成場所と誤解しやすいかもしれません。混同注意:タンパク質合成の場であるリボソームや粗面小胞体と、タンパク質修飾・選別の場であるゴルジ体との機能の違い。
- 2. 滑面小胞体は、脂質の合成、ステロイドホルモンの合成、薬物解毒、カルシウムイオン貯蔵などの機能を持ちますが、タンパク質合成の主な場所ではありません。正しくは:滑面小胞体は、脂質合成、解毒、Ca2+貯蔵などを担います。選びやすい理由:小胞体の一部であるため、粗面小胞体と混同してタンパク質合成に関わると考えてしまう可能性があります。混同注意:リボソームが付着している粗面小胞体と、リボソームが付着していない滑面小胞体の機能の違い。
- 3. 正解。リボソームは、メッセンジャーRNA(mRNA)の遺伝情報を読み取り、それに従ってアミノ酸を連結してタンパク質を合成する細胞小器官です。細胞質中を自由に浮遊するリボソームは細胞質タンパク質を、粗面小胞体に結合したリボソームは分泌タンパク質や膜タンパク質を合成します。
- 4. ミトコンドリアは細胞のエネルギー源であるATPを産生する主要な場所ですが、タンパク質合成の主要な場ではありません。ただし、ミトコンドリア自身も独自のDNAを持ち、ごく一部のミトコンドリア由来のタンパク質を合成するリボソーム(ミトコンドリアリボソーム)を持っていますが、これは細胞全体のタンパク質合成の主要な場所ではありません。正しくは:ミトコンドリアは、ATP産生を主に行います。選びやすい理由:ミトコンドリアも独自のDNAを持ち、タンパク質合成能力も一部あるため、引っかかりやすい選択肢です。混同注意:細胞全体の主要なタンパク質合成の場と、特定の細胞小器官(ミトコンドリアや葉緑体)が持つ限定的なタンパク質合成能力との違い。
- 5. ペルオキシソームは、過酸化水素の生成と分解、長鎖脂肪酸のβ酸化、エタノールや薬物の解毒などに関与しますが、タンパク質合成の主要な場所ではありません。正しくは:ペルオキシソームは、過酸化水素の代謝や脂肪酸の分解に関与します。選びやすい理由:様々な代謝機能を持つ細胞小器官の一つであるため、他の機能と混同する可能性があります。混同注意:ペルオキシソームの解毒機能と、滑面小胞体やリソソームなどの他の細胞小器官の機能との混同。
国試ポイント
細胞の主要な細胞小器官の名称と、それぞれの主要な機能を正確に理解しているかを問う問題です。特に、タンパク質合成に関わる細胞小器官は頻出です。
混同注意
粗面小胞体(リボソームが付着しているためタンパク質合成に関わる)、ゴルジ体(タンパク質の修飾・輸送)、滑面小胞体(脂質合成・解毒)など、タンパク質の生成や代謝に関わる他の細胞小器官と混同しないように注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
今後も、各細胞小器官の主要な機能、特にタンパク質合成、エネルギー産生、分解、輸送などの核となる機能について問われる可能性が高いです。また、病態との関連で、特定の細胞小器官の機能不全が引き起こす疾患についても理解しておく必要があります。
関連知識
・粗面小胞体:リボソームが付着しており、分泌タンパク質や膜タンパク質の合成と修飾を行う。・ゴルジ体:小胞体から送られてきたタンパク質の修飾、選別、輸送を行う。・滑面小胞体:脂質合成、薬物解毒、Ca2+貯蔵。・ミトコンドリア:ATP産生。・ペルオキシソーム:過酸化水素の代謝、脂肪酸のβ酸化。