2019年の我が国の人口動態統計で10年前と比較して上昇しているのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
日本の人口動態は少子高齢化が進行しており、2009年から2019年にかけて高齢者人口の割合が増加しています。粗死亡率は、人口全体に対する死亡者の割合を示すため、高齢者人口の増加に伴い上昇します。一方、出生率は低下、自然増減率はマイナス幅が拡大しています。乳児死亡率や年齢調整死亡率は、医療の進歩や生活習慣の改善により低下傾向にあります。
選択肢ごとの解説
- 1. 出生率は2009年と比較して2019年には低下しています。少子化が進行しており、年間出生数も出生率も減少傾向にあります。正しくは:出生率は低下している。選びやすい理由:人口に関する指標であるため、選択肢として考慮されやすい。混同注意:粗死亡率の上昇と混同して、全ての人口動態指標が上昇していると誤解する可能性がある。
- 2. 正解。日本では高齢化が進んでおり、人口に占める高齢者の割合が増加しています。これにより、2009年と比較して2019年には粗死亡率が上昇しています。粗死亡率は、特定の年の死亡数をその年の年間平均人口で割ったものです。
- 3. 自然増減率は出生率から死亡率を引いたものです。出生率の低下と粗死亡率の上昇により、自然増減率はマイナス(減少)で、その減少幅は拡大しています。正しくは:自然増減率は低下(マイナス幅が拡大)している。選びやすい理由:人口全体の増減を直接示す指標であり、粗死亡率の上昇から「何か」が増加していると考えるかもしれない。混同注意:粗死亡率の上昇単独の影響と、出生率の低下も複合的に影響することを混同する。
- 4. 乳児死亡率は医療の進歩や公衆衛生の改善により、一貫して低下傾向にあります。2009年と比較して2019年も低下しています。正しくは:乳児死亡率は低下している。選びやすい理由:死亡に関する指標であるため、粗死亡率と関連付けて上昇していると誤解する可能性がある。混同注意:粗死亡率の増加と混同し、全ての死亡関連指標が増加していると誤解する。
- 5. 年齢調整死亡率は、高齢化による影響を除去し、もし人口の年齢構成が変化しなかった場合の死亡率を示します。医療の進歩などにより、この指標は低下傾向にあります。正しくは:年齢調整死亡率は低下している。選びやすい理由:粗死亡率と名称が似ており、死亡率の概念に関連するため、選びやすい。混同注意:粗死亡率と混同しやすいが、年齢調整死亡率は高齢化の影響を除去した指標であるため、粗死亡率とは異なる動向を示す。
国試ポイント
人口動態統計に関する基本的な知識、特に少子高齢化が各指標にどのような影響を与えるかを理解しているか問う問題です。粗死亡率と年齢調整死亡率の違い、出生率、自然増減率、乳児死亡率の長期的な傾向を把握していることが重要です。
混同注意
粗死亡率と年齢調整死亡率の区別、また出生率と自然増減率の動向を混同しやすい。高齢化社会における各指標の変化を正確に理解しておく必要がある。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、まず「高齢化」がどの指標に直接影響するかを考える。粗死亡率は高齢化の影響を強く受けるため、高齢化の進展とともに上昇する傾向がある。他の指標は医療の進歩や生活環境の変化、出生動向など、別の要因を考慮して判断する。
関連知識
人口動態統計の各指標の定義(出生率、死亡率、自然増減率、乳児死亡率、年齢調整死亡率)、日本の少子高齢化の現状とその指標への影響、公衆衛生や医療の進歩が死亡率に与える影響。