作用機序が核酸合成阻害によるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
レボフロキサシンはニューキノロン系抗菌薬に分類され、細菌のDNAジャイレースやトポイソメラーゼIVに作用してDNAの複製・転写を阻害し、核酸合成を妨げます。他の選択肢の抗菌薬はそれぞれ細胞壁合成阻害(イミペネム、バンコマイシン)またはタンパク質合成阻害(エリスロマイシン、ゲンタマイシン)の作用機序を持ちます。
選択肢ごとの解説
- 1. イミペネムはβ-ラクタム系抗菌薬であり、細菌の細胞壁合成を阻害することで抗菌作用を示します。具体的には、ペニシリン結合タンパク質(PBP)に結合し、ペプチドグリカンの架橋形成を妨げます。正しくは:イミペネムは細胞壁合成阻害薬です。選びやすい理由:様々な抗菌薬の名前が並んでいるため、作用機序を混同しやすいです。混同注意:他の細胞壁合成阻害薬(ペニシリン系、セフェム系など)や、異なる作用機序の抗菌薬と混同しやすいです。
- 2. エリスロマイシンはマクロライド系抗菌薬であり、細菌のリボソーム50Sサブユニットに結合し、タンパク質合成を阻害することで抗菌作用を示します。正しくは:エリスロマイシンはタンパク質合成阻害薬です。選びやすい理由:メジャーな抗菌薬ですが、核酸合成阻害薬と区別できない学生がいる可能性があります。混同注意:他のタンパク質合成阻害薬(アミノグリコシド系、テトラサイクリン系など)や、核酸合成阻害薬と混同しやすいです。
- 3. ゲンタマイシンはアミノグリコシド系抗菌薬であり、細菌のリボソーム30Sサブユニットに結合し、タンパク質合成を阻害することで抗菌作用を示します。特にmRNAの読み間違いを引き起こし、機能しないタンパク質を生成させます。正しくは:ゲンタマイシンはタンパク質合成阻害薬です。選びやすい理由:よく耳にする抗菌薬であり、作用機序を正確に把握していないと誤答につながります。混同注意:他のタンパク質合成阻害薬(マクロライド系、テトラサイクリン系など)や、核酸合成阻害薬と混同しやすいです。
- 4. バンコマイシンはグリコペプチド系抗菌薬であり、細菌の細胞壁合成を阻害することで抗菌作用を示します。具体的には、ペプチドグリカンのD-Ala-D-Ala末端に結合し、架橋形成を物理的に妨げます。正しくは:バンコマイシンは細胞壁合成阻害薬です。選びやすい理由:MRSA治療薬として有名ですが、その作用機序を核酸合成阻害と誤解する可能性があります。混同注意:他の細胞壁合成阻害薬(β-ラクタム系など)や、異なる作用機序の抗菌薬と混同しやすいです。
- 5. 正解。レボフロキサシンはニューキノロン系抗菌薬であり、細菌のDNAジャイレース(トポイソメラーゼII)およびトポイソメラーゼIVを阻害することで、DNA複製、転写、修復を妨げ、結果として核酸合成を阻害します。これにより細菌は増殖できなくなります。正しくは:核酸合成阻害作用があります。選びやすい理由:多くの抗菌薬の中から正しい作用機序のものを選ぶ問題は、基本的な知識が問われます。混同注意:他の系統の抗菌薬(細胞壁合成阻害薬、タンパク質合成阻害薬、葉酸合成阻害薬など)と混同しやすいです。
国試ポイント
抗菌薬の作用機序は、国家試験で非常に頻繁に出題される重要項目です。特に「核酸合成阻害」「タンパク質合成阻害」「細胞壁合成阻害」「葉酸合成阻害」の主要な4つの機序と、それぞれの代表的な薬剤を正確に覚えているかが問われます。
混同注意
各系統の抗菌薬名と作用機序の組み合わせが混同しやすい。特に、リボソームに作用するタンパク質合成阻害薬は、30Sサブユニットと50Sサブユニットのどちらに作用するかまで問われることがあるため、注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
次に類似問題が出題された場合は、各選択肢の抗菌薬がどの系統に属し、具体的にどの生体高分子(細胞壁、タンパク質、DNA/RNA、葉酸など)の合成や機能に作用するかを正確に判断します。
関連知識
抗菌薬の作用機序: 1. 細胞壁合成阻害:β-ラクタム系(ペニシリン、セフェム、カルバペネム、モノバクタム)、グリコペプチド系(バンコマイシン、テイコプラニン)、ホスホマイシン 2. タンパク質合成阻害: - 30Sサブユニット阻害:アミノグリコシド系(ゲンタマイシン、カナマイシン)、テトラサイクリン系 - 50Sサブユニット阻害:マクロライド系(エリスロマイシン、クラリスロマイシン)、リンコマイシン系(クリンダマイシン)、クロラムフェニコール、オキサゾリジノン系(リネゾリド) 3. 核酸合成阻害: - DNA合成阻害:ニューキノロン系(レボフロキサシン、シプロフロキサシン)、メトロニダゾール - RNA合成阻害:リファンピシン 4. 葉酸合成阻害:サルファ剤(スルファメトキサゾール)、ST合剤(トリメトプリム・スルファメトキサゾール) 5. 細胞膜機能阻害:ポリミキシンB