酸化的脱アミノ反応に関与しているのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
グルタミン酸デヒドロゲナーゼは、グルタミン酸からα-ケトグルタル酸への変換を触媒する酵素であり、この反応はNAD+またはNADP+を補酵素とする酸化的脱アミノ反応です。これは、アミノ酸からアミノ基を切り離してアンモニアを生成する主要な経路の一つです。他の選択肢の酵素は、それぞれ加水分解、合成、またはアミノ基転移反応に関与しており、酸化的脱アミノ反応とは異なります。
選択肢ごとの解説
- 1. アルギナーゼは、尿素回路においてアルギニンを加水分解し、オルニチンと尿素を生成する酵素です。酸化的脱アミノ反応には関与しません。正しくは:アルギナーゼは加水分解酵素であり、アルギニンから尿素を生成します。選びやすい理由:アミノ酸代謝に関連する酵素であるため、選択肢として紛らわしい可能性があります。混同注意:アミノ酸代謝全般の酵素と、脱アミノ反応の中でも特に酸化的脱アミノ反応を触媒する酵素の区別が曖昧な場合に混同しやすいです。
- 2. 正解。グルタミン酸デヒドロゲナーゼは、グルタミン酸をα-ケトグルタル酸とアンモニアに変換する反応を触媒します。この反応はNAD+またはNADP+を補酵素として利用する酸化的脱アミノ反応です。
- 3. アルギニノコハク酸シンセターゼは、尿素回路においてシトルリンとアスパラギン酸からアルギニノコハク酸を合成する酵素です。脱アミノ反応ではなく、合成反応に関与します。正しくは:アルギニノコハク酸シンセターゼは合成酵素であり、シトルリンとアスパラギン酸からアルギニノコハク酸を生成します。選びやすい理由:尿素回路の一部としてアミノ酸代謝に関わるため、選択肢として考えやすいかもしれません。混同注意:脱アミノ反応とアミノ酸合成反応、特に尿素回路の各ステップと混同しやすいです。
- 4. カルバモイルリン酸シンセターゼは、尿素回路の最初の段階でアンモニア、炭酸水素イオン、ATPからカルバモイルリン酸を合成する酵素です。脱アミノ反応ではなく、合成反応に関与します。正しくは:カルバモイルリン酸シンセターゼは合成酵素であり、尿素回路の初期段階でカルバモイルリン酸を生成します。選びやすい理由:尿素回路の重要な酵素であり、アンモニア(アミノ基由来)を利用するため、脱アミノ反応と関連付けやすいかもしれません。混同注意:脱アミノ反応の結果生じるアンモニアの処理経路である尿素回路の酵素と、脱アミノ反応自体を混同しやすいです。
- 5. アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)は、アスパラギン酸とα-ケトグルタル酸の間でアミノ基を転移させる酵素です。これは脱アミノ反応ではなく、アミノ基転移反応(トランスアミナーゼ反応)です。正しくは:アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼはアミノ基転移酵素であり、アスパラギン酸とα-ケトグルタル酸間でアミノ基を移動させます。選びやすい理由:アミノ基の移動に関わる酵素であるため、脱アミノ反応と混同しやすいです。混同注意:アミノ基転移反応(トランスアミナーゼ)と脱アミノ反応の明確な違いを理解していないと混同しやすいです。
国試ポイント
アミノ酸代謝における主要な酵素の機能、特に脱アミノ反応、アミノ基転移反応、尿素回路の各ステップを区別して理解しているかが問われています。酸化的脱アミノ反応を直接触媒する酵素を正確に認識することが重要です。
混同注意
アミノ基転移酵素(トランスアミナーゼ)と酸化的脱アミノ反応酵素の混同、および尿素回路の各酵素の役割との混同。
次に同じ論点が出たら
アミノ酸代謝に関する問題が出題された場合、各酵素がどのような種類の反応(加水分解、合成、脱アミノ、アミノ基転移など)を触媒するのか、そしてその反応が代謝経路のどの段階に位置するのかを正確に識別する必要があります。
関連知識
アミノ酸の異化代謝、尿素回路、主要なトランスアミナーゼの生理的役割(例:AST, ALT)、グルタミン酸デヒドロゲナーゼの調節(ATP、GTPによるアロステリック阻害、ADP、GDPによる活性化)。