水酸基をもつアミノ酸はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・3番
解説
水酸基(ヒドロキシ基、-OH)を持つアミノ酸は、その極性によって水溶性を示し、酵素活性部位やリン酸化部位としても重要です。提示された選択肢の中で、セリン(Ser)はβ-炭素に、スレオニン(Thr)はβ-炭素にそれぞれ水酸基を持っています。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。セリンは側鎖にヒドロキシメチル基(-CH2OH)を持つため、水酸基(ヒドロキシ基)を含んでいます。
- 2. プロリンは環状構造を持つイミノ酸であり、側鎖に水酸基は含みません。正しくは:プロリンは側鎖にピロリジン環を持ちます。選びやすい理由:環状構造を持つため、他のアミノ酸と形状が異なり、特殊なものとして勘違いされやすいかもしれません。混同注意:ヒドロキシプロリンと混同する可能性があります。ヒドロキシプロリンはプロリンが修飾されたアミノ酸で水酸基を持ちますが、プロリン自体は持ちません。
- 3. 正解。スレオニンは側鎖にヒドロキシエチル基(-CH(OH)CH3)を持つため、水酸基(ヒドロキシ基)を含んでいます。
- 4. メチオニンは側鎖にメチルチオ基(-CH2CH2SCH3)を持つ硫黄を含むアミノ酸であり、水酸基は含みません。正しくは:メチオニンは硫黄を含むアミノ酸です。選びやすい理由:必須アミノ酸の一つであり、重要であるため、他の特徴と混同して選びたくなるかもしれません。混同注意:システインなどの他の硫黄含有アミノ酸や、セリン・スレオニンといった極性アミノ酸と混同することがあります。
- 5. アスパラギン酸は側鎖にカルボキシル基(-COOH)を持つ酸性アミノ酸であり、水酸基は含みません。正しくは:アスパラギン酸は側鎖にカルボキシル基を持つ酸性アミノ酸です。選びやすい理由:極性アミノ酸であるため、水酸基を持つアミノ酸と混同しやすいかもしれません。混同注意:アスパラギン(アミド基を持つ)や、水酸基を持つセリン・スレオニンと混同する可能性があります。
国試ポイント
アミノ酸の分類(極性、非極性、酸性、塩基性)と、その側鎖の化学構造に関する基本的な知識が問われています。特に、特定の官能基(水酸基、チオール基、カルボキシル基など)を持つアミノ酸を正確に識別できるかが重要です。必須アミノ酸やグルコース新生アミノ酸など、他の分類との関連も理解しておく必要があります。
混同注意
セリンとスレオニンは共に水酸基を持ちますが、グリシン、アラニンなどの非極性アミノ酸や、アスパラギン酸、グルタミン酸などの酸性アミノ酸、リシン、アルギニン、ヒスチジンなどの塩基性アミノ酸と混同しやすいです。また、システイン(チオール基 -SH)やメチオニン(チオエーテル -S-)などの硫黄含有アミノ酸との区別も重要です。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合は、全てのアミノ酸の標準的な20種類の構造式を把握し、それぞれの側鎖に含まれる主要な官能基(水酸基、カルボキシル基、アミノ基、チオール基、ベンゼン環など)を識別できるかを確認する。また、それらの官能基がアミノ酸の性質(極性、酸塩基性)にどのように影響するかを問う問題にも対応できるようにする。
関連知識
アミノ酸の側鎖の構造、極性、酸性度、塩基性度。側鎖の官能基がタンパク質の立体構造、機能、反応性(例:リン酸化、グリコシル化)に与える影響。必須アミノ酸、非必須アミノ酸、条件付き必須アミノ酸の分類。