医療法に基づいて設置されるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第70回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
医療法は、医療提供体制の確立を図り、国民の健康の保持に寄与することを目的とする法律です。病院、診療所、助産所の開設・管理や、特定機能病院、地域医療支援病院などの特別な承認病院について定めています。選択肢のうち、特定機能病院のみが医療法に直接その設置根拠が定められています。他の選択肢は、それぞれ異なる法律(地域保健法、薬機法・健康保険法、老人福祉法・介護保険法、精神保健福祉法)に基づいて設置・運営されています。
選択肢ごとの解説
- 1. 保健所は医療法ではなく、地域住民の健康を総合的に支援するための公衆衛生機関であり、主に地域保健法に基づいて設置されます。正しくは:保健所は「地域保健法」に基づいて設置される。選びやすい理由:「保健」という言葉から医療と関連が深く、医療法の管轄下にあると誤解しやすい。混同注意:医療機関(病院・診療所など、医療法)と公衆衛生機関(保健所など、地域保健法)の法的根拠。
- 2. 保険薬局は医療法に基づく施設ではなく、主に医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)によって規制され、健康保険法に基づいて保険診療における調剤を行う薬局です。正しくは:保険薬局は「薬機法」や「健康保険法」に基づいて業務を行う。選びやすい理由:医療行為(診察・処方)と密接に関連するため、医療法によって直接規定されていると勘違いしやすい。混同注意:医療提供施設(医療法)と調剤を行う薬局(薬機法、健康保険法)の法的位置づけ。
- 3. 正解。特定機能病院は、医療法第4条の2に基づき、高度な医療を提供し、医療に関する研修を実施するなどの特定の要件を満たす病院として、厚生労働大臣によって承認・設置されるものです。これは医療法に明確に規定されています。
- 4. 特別養護老人ホームは医療法に基づく施設ではなく、要介護高齢者に対し、日常生活上の介護や機能訓練などを提供する施設であり、老人福祉法や介護保険法に基づいて設置・運営されます。正しくは:特別養護老人ホームは「老人福祉法」や「介護保険法」に基づいて設置される。選びやすい理由:高齢者のケアを行う施設であり、医療と関連が深いため、医療法との関連性を連想しやすい。混同注意:医療機関(医療法)と介護保険施設(介護保険法、老人福祉法)の法的根拠。
- 5. 精神保健福祉センターは医療法に基づく施設ではなく、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)に基づいて、精神保健に関する相談・指導や情報提供、調査研究などを行う専門機関です。正しくは:精神保健福祉センターは「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」に基づいて設置される。選びやすい理由:精神医療と密接な関係があるため、医療法の一部として位置づけられていると誤解しやすい。混同注意:医療機関(医療法)と精神保健福祉に関する公的機関(精神保健福祉法)の法的根拠。
国試ポイント
医療関連法規に関する知識は国家試験で頻繁に問われます。特に、様々な医療・保健・福祉施設がどの法律に基づいているかを正確に理解しているかが重要です。単に医療施設だけでなく、公衆衛生、介護、精神保健など、幅広い分野の施設と、それらを管轄する主要な法律の対応関係を把握しておく必要があります。
混同注意
「医療」という言葉から、全ての医療関連施設が漠然と「医療法」に基づくと考えがちですが、それぞれの施設が持つ機能や目的によって、根拠となる法律が異なります。特に、医療機関(病院、診療所)と公衆衛生機関(保健所)、介護施設(特別養護老人ホーム)、精神保健施設(精神保健福祉センター)などの区別が混同しやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
今後、同様の問題が出題された際は、まず施設や機関の名称からその主要な機能(治療、予防、介護、福祉、相談など)を判断し、次にそれがどのカテゴリ(医療提供施設、公衆衛生施設、介護保険施設など)に属するかを考えます。その上で、それぞれのカテゴリを規定する主要な法律を思い出すことで、正答を導き出せます。
関連知識
医療法: 病院、診療所、助産所、特定機能病院、地域医療支援病院、臨床研究中核病院。地域保健法: 保健所、市町村保健センター。健康保険法/薬機法: 保険薬局。老人福祉法/介護保険法: 特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護医療院。精神保健福祉法: 精神科病院、精神保健福祉センター。