抗体で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
抗体のH鎖(重鎖)には、μ(ミュー)、γ(ガンマ)、α(アルファ)、δ(デルタ)、ε(イプシロン)の5種類のアイソタイプが存在し、これらがそれぞれIgM、IgG、IgA、IgD、IgEという5種類の免疫グロブリンクラスを決定します。
選択肢ごとの解説
- 1. IgAは二量体として存在する場合もありますが、免疫グロブリンの中で最も分子量が大きいのはIgMです。正しくは:免疫グロブリンの中で最も分子量が大きいのはIgMである。選びやすい理由:IgAは分泌型として二量体になることがあり、単量体として存在する他のIgに比べて分子量が大きいイメージがあるため、誤って選択しやすい。混同注意:IgAの分泌型とIgMのペンタマー構造による分子量の違い。
- 2. IgGにはIgG1、IgG2、IgG3、IgG4の4種類のサブクラスが存在します。正しくは:IgGには4種類のサブクラス(IgG1, IgG2, IgG3, IgG4)が存在する。選びやすい理由:免疫グロブリンの種類(G, A, M, E, D)の数と混同したり、一部の抗体が2つのサブクラスを持つものと勘違いする可能性がある。混同注意:IgGのサブクラスの数と他の免疫グロブリンの分類。
- 3. 補体結合部位は抗体のFc(定常)部分に位置しています。Fab部分は抗原結合部位です。正しくは:補体結合部位は抗体のFc部分に位置している。選びやすい理由:抗体と結合する機能の一部であるため、Fab領域と誤解しやすい。Fabは抗原結合部位であるという知識と混同する。混同注意:Fab領域(抗原結合)とFc領域(補体結合、細胞結合)の機能。
- 4. 正解。H鎖にはμ、γ、α、δ、εの5種類のアイソタイプがあり、それぞれIgM、IgG、IgA、IgD、IgEのクラスを決定します。正しくは:これは正しい記述です。選びやすい理由:特にありません。基本知識として知っていれば正解できます。混同注意:L鎖のアイソタイプ(κ、λ)や、H鎖のサブクラス(例:IgGのサブクラス)と混同する可能性。
- 5. 基本的な抗体分子は、2本のH鎖(重鎖)と2本のL鎖(軽鎖)がジスルフィド結合で連結された構造をしています。正しくは:抗体は2本のH鎖と2本のL鎖で構成されている。選びやすい理由:抗体の構造に関する基礎知識が不確かだと、H鎖とL鎖の数を誤って記憶している場合がある。混同注意:抗体の基本的なY字型構造におけるH鎖とL鎖の正確な数。
国試ポイント
抗体の基本的な構造、機能、分類(クラス、サブクラス、アイソタイプ)に関する知識が問われています。特に、各領域の役割(Fab/Fc)、H鎖/L鎖の種類と数、およびH鎖のアイソタイプが重要な論点です。
混同注意
抗体クラス、サブクラス、アイソタイプの概念と、H鎖およびL鎖の種類や数。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、抗体の各クラスの生理機能(例:胎盤通過、粘膜免疫、アレルギー関与、補体活性化能)、サブクラスごとの特徴、および抗体遺伝子の再編成プロセスなど、より詳細な知識が問われる可能性があります。
関連知識
・抗体の基本構造:2本のH鎖と2本のL鎖からなるY字型構造。 ・各鎖の機能:Fab領域(抗原結合)、Fc領域(エフェクター機能:補体結合、細胞結合など)。 ・H鎖アイソタイプと抗体クラス:μ(IgM)、γ(IgG)、α(IgA)、δ(IgD)、ε(IgE)。 ・L鎖アイソタイプ:κ(カッパ)、λ(ラムダ)。 ・各クラスの特性:IgM(ペンタマー、初期応答)、IgG(モノマー、胎盤通過、二次応答)、IgA(分泌型、粘膜免疫)、IgE(アレルギー)、IgD(B細胞表面受容体)。 ・IgGのサブクラス数(4種類)。