ABO亜型で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第70回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
ABO亜型は、ABO抗原の発現が通常よりも弱い、あるいは一部の抗原が欠損している血液型で、遺伝的要因で決まります。日本人においてはBm型が最も多く、その割合は約10万人に1人程度とされています。
選択肢ごとの解説
- 1. ABO亜型は、ABO遺伝子の変異によって生じる遺伝的な要因で発現する変化です。後天的な要因ではありません。正しくは:ABO亜型は、遺伝的な要因で発現する変化です。選びやすい理由:ABO型の中には、疾患など後天的な要因で抗原性が変化するものもあるため(例:獲得B型)。混同注意:後天性B様抗原や腫瘍によるABO抗原の発現低下など、後天的なABO表現型の変化。
- 2. ABO亜型は、ABO抗原の発現が弱いか一部欠損している状態であり、全く発現していないわけではありません。全く発現していないのはBombay型などです。正しくは:ABO亜型は、ABO抗原の発現が弱いか、一部が欠損している状態です。選びやすい理由:「亜型」という言葉から、抗原の発現が著しく少ない、あるいは全くないという印象を受けることがあるため。混同注意:Bombay型(h/h型)のように、H抗原もABO抗原も全く発現しない稀な血液型。
- 3. ABO亜型の診断には、血清学的な検査(例:抗A, 抗B抗体との反応、吸着解離試験)がまず行われます。遺伝子関連検査は、より詳細な解析や血清学的に判断が難しい場合に用いられますが、必ず必要となるわけではありません。正しくは:ABO亜型の診断には、血清学的な検査がまず行われます。遺伝子関連検査は、詳細な解析や血清学的に判断が難しい場合に用いられます。選びやすい理由:近年、遺伝子検査の重要性が強調されているため、すべての特殊な血液型診断に必須だと誤解しやすい。混同注意:遺伝子検査が必須となる特定の稀な血液型や、表現型のみでは鑑別が困難な場合。
- 4. 正解。日本人で最も多く見られるABO亜型はBm型です。Bm型はB抗原が弱く、赤血球上のB抗原はほとんど検出されませんが、血清中には抗B抗体が産生されません。選びやすい理由:正しい記述であるため、選択されやすい。混同注意:他のABO亜型(例:Ael、Ax、Bwなど)の頻度。
- 5. ABO亜型の人も、分泌型遺伝子(Se遺伝子)を持っていれば、唾液や他の体液中にABO型物質(H物質、A物質、B物質など)を分泌します。分泌能力は亜型とは直接関係ありません。正しくは:ABO亜型の人も、分泌型であれば体液中にABO型物質を分泌します。選びやすい理由:赤血球上の抗原発現が弱い、あるいは欠損しているため、体液中の物質も分泌しないと誤解しやすいため。混同注意:非分泌型(se/se型)の個人。
国試ポイント
ABO亜型の特徴(発現要因、頻度、診断方法)を理解する。
混同注意
ABO亜型と、後天性B様抗原などの後天的なABO表現型の変化、またはBombay型のようなABO抗原が全く発現しない稀な血液型との区別。
次に同じ論点が出たら
ABO亜型に関する問題が出た際は、遺伝的要因か後天的要因か、抗原の発現が弱いのか全くないのか、診断に遺伝子検査が必須か否か、日本人における頻度の高い型は何かを確認する。
関連知識
ABO遺伝子、シスAB型、キメラ、獲得B型、Bombay型。