振動を起電力に変換するトランスデューサはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
圧電素子は圧電効果を利用し、圧力や振動といった機械的なエネルギーを電気エネルギー(起電力)に直接変換できます。この性質により、マイクロフォン、超音波センサー、加速度センサーなど、様々な分野で振動検出に利用されています。
選択肢ごとの解説
- 1. CdSは光の強度に応じて電気抵抗が変化する光導電素子です。振動を起電力に変換する機能はありません。正しくは:光の強度を電気抵抗の変化として検出する素子。選びやすい理由:様々な物理量を電気信号に変換するセンサーの一種であるため、他のセンサーと混同しやすい。混同注意:光電効果を利用する他の素子や、抵抗変化を利用する他のセンサー(例:サーミスタ、ストレインゲージ)
- 2. 正解。圧電素子は、外部から加えられた圧力や振動によって内部に電荷の偏りが生じ、その結果として起電力(電圧)を発生させる性質(圧電効果)を持っています。この特性を利用して、振動を電気信号に変換できます。
- 3. サーミスタは温度の変化によって電気抵抗が大きく変化する半導体素子です。振動を起電力に変換する機能はありません。正しくは:温度を電気抵抗の変化として検出する素子。選びやすい理由:抵抗変化を利用するセンサーであるため、他のセンサーと混同しやすい。混同注意:ストレインゲージ(抵抗変化でひずみを検出)、CdS(抵抗変化で光を検出)
- 4. ストレインゲージは、物体が引っ張られたり圧縮されたりするひずみ(変形)に応じて電気抵抗が変化する素子です。ひずみを抵抗変化に変換しますが、直接振動を起電力に変換するものではありません。正しくは:物体のひずみを電気抵抗の変化として検出する素子。選びやすい理由:物理的な変形(ひずみ)を電気信号に変換する点で、振動センサーと誤解しやすい。混同注意:圧電素子(圧力・振動を起電力に)、サーミスタ(温度を抵抗に)
- 5. フォトトランジスタは、光の強度に応じてコレクタ電流が変化するトランジスタです。光を電気信号(電流)に変換しますが、振動を起電力に変換する機能はありません。正しくは:光の強度を電流の変化として検出する素子。選びやすい理由:光を電気信号に変換するセンサーであり、他の物理量を電気信号に変換するセンサーと混同しやすい。混同注意:CdS(光を抵抗変化に)、フォトダイオード(光を電流に)
国試ポイント
トランスデューサ(変換器)の基本的な機能と、それぞれの素子がどの物理量をどのような電気信号に変換するかを理解しているかが問われています。特に、圧電素子が振動を起電力に変換する代表的な素子であることを知っている必要があります。
混同注意
それぞれの素子がどの物理量(光、温度、ひずみ、振動など)を、どのような電気信号(抵抗変化、起電力、電流など)に変換するのかが混同しやすいポイントです。特に「振動」と「ひずみ」の検出方法の違い、および「起電力」と「抵抗変化」の違いに注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合は、まず問題文で問われている『物理量』と『変換後の電気信号』を明確にし、選択肢の各素子がその条件に合致するかを確認する。
関連知識
圧電効果(正圧電効果と逆圧電効果)、半導体センサーの原理(光導電効果、抵抗温度係数、ピエゾ抵抗効果、光電効果)、各種センサーの応用例(マイクロフォン、温度計、ひずみゲージ、光センサー)。