カラム凝集法の結果(別冊No. 13)を別に示す。最も考えられるのはどれか。

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出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
画像のカラム凝集法では、抗A、抗B、抗Dの試験管では凝集が認められず、A1、Bの試験管では凝集が認められています。これは不規則抗体スクリーニングにおける陽性パターンであり、患者血漿中にA1型やB型の赤血球と反応する不規則抗体が存在することを示唆しているためです。
選択肢ごとの解説
- 1. Ax型はA抗原の発現が非常に弱いため、通常、抗A試薬では凝集しないが、抗B試薬では凝集しない。また、A1赤血球やB赤血球に対する凝集はみられないため、画像の結果とは異なる。正しくは:Ax型の場合、抗Aは陰性、抗Bは陽性、A1は陰性、Bは陽性、オモテ試験がA型、ウラ試験がB型のような結果となることが多い。選びやすい理由:抗Aが陰性であるため、A型の亜型を想起させる可能性がある。混同注意:ABO血液型の亜型全般。
- 2. 汎血球凝集反応は、全ての試験管(抗A、抗B、抗D、A1、Bなど)で凝集が認められる状態を指す。画像では抗A、抗B、抗Dの試験管では凝集が見られないため、汎血球凝集反応ではない。正しくは:汎血球凝集反応であれば、全てのチューブで凝集が陽性となる。選びやすい理由:一部のチューブで凝集が見られるため、広範な凝集反応と誤解する可能性がある。混同注意:不規則抗体の中でも複数の特異性を持つ場合や、自己抗体による汎反応。
- 3. 正解。カラム凝集法において、A1、Bの試験管で凝集が認められるのは、患者血漿中の不規則抗体がこれらの赤血球と反応した結果である。これは不規則抗体スクリーニング陽性を示唆しており、不規則抗体保有患者の状態と一致する。選びやすい理由:この結果が不規則抗体スクリーニングの典型的な陽性パターンであることを理解していれば、迷わず選択できる。混同注意:特になし。ただし、不規則抗体の種類を特定する不規則抗体同定試験との区別は必要。
- 4. O型赤血球の異型適合血輸血後であっても、患者が不規則抗体を産生していなければこのような凝集パターンは示されない。また、異型適合輸血はABO型の適合を逸脱した輸血を指すため、通常は行われない。正しくは:O型赤血球輸血後の患者が不規則抗体を保有しない場合、本画像のような凝集は認められない。選びやすい理由:輸血関連の反応を疑う可能性があるが、画像の結果とは直接結びつかない。混同注意:輸血後GVHDや溶血性輸血副作用など、他の輸血関連合併症。
- 5. 直接抗グロブリン試験(DAT)は、患者赤血球の表面に抗体が結合しているかどうかを検出する検査である。画像のカラム凝集法は、患者血漿中の抗体(不規則抗体)が検査用赤血球と反応するかどうかを調べる間接抗グロブリン試験の原理を利用したものであり、直接抗グロブリン試験の結果を示すものではない。正しくは:直接抗グロブリン試験は、赤血球と抗ヒトグロブリン試薬を直接反応させて凝集を見る。結果の解釈も異なる。選びやすい理由:抗グロブリン試験という言葉の響きから、関連する検査と誤解しやすい。混同注意:間接抗グロブリン試験(不規則抗体スクリーニングなど)と直接抗グロブリン試験の原理と目的。
国試ポイント
不規則抗体スクリーニング検査のカラム凝集法の読影とその臨床的意義を理解する。
混同注意
直接抗グロブリン試験(DAT)との混同。DATは患者赤血球に既に結合している抗体を検出する検査であり、画像のような血漿中の不規則抗体スクリーニングとは異なる。
次に同じ論点が出たら
カラム凝集法の結果で、抗A、抗B、抗Dのチューブが陰性(凝集なし)で、A1、Bのチューブが陽性(凝集あり)である場合、患者血漿中に不規則抗体が存在すると判断する。
関連知識
不規則抗体スクリーニング陽性の場合、輸血前に不規則抗体の同定検査を行い、同定された抗体に対応する抗原陰性血を準備する必要がある。交差適合試験(クロスマッチ)も重要。