血清ビリルビンについて正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
ビリルビンはビリベルジンの還元によって生成され、逆に酸化されるとビリベルジンに戻ります。この可逆的な関係はビリルビン代謝の基本的な知識です。
選択肢ごとの解説
- 1. 抱合型ビリルビンは、グルクロン酸と結合して生成されます。タウリンではありません。正しくは:抱合型ビリルビンはグルクロン酸と結合して生成されます。選びやすい理由:ビリルビンの代謝において抱合反応が重要であることは正しいですが、結合する分子を混同しやすいです。混同注意:タウリンは胆汁酸の抱合に関与しますが、ビリルビンの抱合には関与しません。グルクロン酸と混同しやすいです。
- 2. 正解。ビリルビンはビリベルジンレダクターゼによってビリベルジンから還元されて生成されます。逆に、ビリルビンが酸化されるとビリベルジンに戻ります。これは生体内における相互変換反応の一部です。選びやすい理由:ビリルビンとビリベルジンの関係性を理解していれば、選択しやすい選択肢です。混同注意:両者の変換方向を逆と誤解している場合、間違いやすいです。
- 3. 新生児黄疸では、肝臓のビリルビン抱合能力が未熟であるため、主に非抱合型(間接型)ビリルビンが血中に蓄積し、高値となります。正しくは:新生児黄疸では、主に非抱合型ビリルビンの血中濃度が高くなります。選びやすい理由:新生児黄疸の病態は知っているものの、抱合型と非抱合型を混同しやすいです。混同注意:肝機能障害による黄疸(閉塞性黄疸など)では抱合型ビリルビンが高値になるため、新生児黄疸の病態と混同しやすいです。
- 4. 非抱合型ビリルビンは水溶性が低く、ジアゾ試薬と直接は反応しません。アルコールなどの促進剤を添加することで反応します。ジアゾ試薬と直接反応するのは抱合型(直接型)ビリルビンです。正しくは:抱合型ビリルビンはジアゾ試薬と直接反応します。選びやすい理由:ビリルビン測定におけるジアゾ反応の原理は知っているものの、非抱合型と抱合型の反応性を混同しやすいです。混同注意:直接型ビリルビン(抱合型)の「直接」と、非抱合型の反応性を混同しやすいです。
- 5. バナジン酸酸化法では、ビリルビンがバナジン酸によって酸化され、もともとビリルビンが持っていた色(黄色)が消失します。この色の消失、すなわち吸光度の減少を測定してビリルビン濃度を算出します。正しくは:バナジン酸酸化法は吸光度の減少を測定します。選びやすい理由:吸光度測定法であることは正しいですが、増加か減少かを混同しやすいです。多くの酵素反応では生成物の吸光度増加を測定するため、増加と誤解しやすいです。混同注意:酵素反応によって生成される物質の吸光度増加を測定する一般的な方法と混同しやすいです。バナジン酸酸化法はビリルビン自体の吸光度消失を利用します。
国試ポイント
ビリルビン代謝経路、特に抱合型・非抱合型の特徴、新生児黄疸の病態、およびビリルビン測定法の原理について問う問題です。各選択肢はそれぞれの要素に関する基礎知識を問うています。特に、ビリルビンとビリベルジンの相互変換関係、抱合物質(グルクロン酸)、ジアゾ反応の直接型・間接型、測定原理(バナジン酸酸化法)がよく出題されます。
混同注意
ビリルビンとビリベルジンの変換方向、抱合型と非抱合型の特性(水溶性、ジアゾ反応性、新生児黄疸での優位性)、ビリルビン抱合に関わる分子(グルクロン酸とタウリン)。
次に同じ論点が出たら
ビリルビン代謝の全体像を理解しているか、各型(抱合型・非抱合型)の物理化学的性質を正確に把握しているか、主要な測定法の原理を区別できるか、特に新生児黄疸と成人黄疸の病態生理の違いを理解しているか。
関連知識
ヘム代謝、胆汁生成、肝機能検査、黄疸の種類と鑑別診断、臨床化学測定法の原理。